2024年F1第16戦イタリアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

【】フェルスタッペン、Q3での謎の失速で予選7番手「衝撃的。運転できない状態だった」レッドブルは原因究明を急ぐ

9月1日

 2024年F1イタリアGPの予選で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは7番手、セルジオ・ペレスは8番手にとどまった。

 レッドブルは、フェルスタッペンもペレスもグリップ不足に苦労していたと述べている。

 予選Q3最初のランを、ペレスはユーズドソフトタイヤで、フェルスタッペンは新品ソフトで行った。フェルスタッペンはタイヤのグリップ不足を訴え、ペレスのタイムにも届かず、ふたりは暫定7番手、8番手に並んだ。

 最後のアタックでは、ペレスがフェルスタッペンの前を走り、トウ(スリップストリーム)を与えようとしたが、再びふたりはグリップに苦戦し、レズモで失敗。ペレスはレズモふたつ目でアンダーステアが出て、わずかにコースオフ。フェルスタッペンは、レズモひとつ目でコースからはみ出した後、ペレスがコース上に出したダストとグラベルの中を走ることになった。

 ペレスはアタックを断念、フェルスタッペンはペレスのタイムを抜いたが、Q3でのタイムは、Q2での自己ベストより0.36秒遅いものだった。

 フェルスタッペンはQ3最初のプッシュラップを終えた後、無線で「このタイヤセットでは全くグリップがなかった」「衝撃的だ」とチームに対して述べていた。

 クリスチャン・ホーナー代表は、予選終了時点では、原因を把握していないと認め、「現時点で我々が把握できていない何か根本的なことが起こっている。すぐさまそれを理解する必要がある」と語った。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第16戦イタリアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
FP3 6番手(1分20秒368:ソフトタイヤ/24周)
予選 7番手(Q1=6番手1分20秒226:ソフトタイヤ/Q2=2番手1分19秒662:ソフトタイヤ/Q3=7番手1分20秒022:ソフトタイヤ)

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第16戦イタリアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 予選セッションはスムーズにいかなかった。Q1とQ2では良い感触を持ち、比較的競争力の高いラップタイムを記録した。

 でも、Q3ではバランスに苦しみ、それまでのランの時よりもはるかにひどいアンダーステアに見舞われ、コーナーをまともに攻めることができなかった。

 これは今まで起きたことがないことなので、今の段階では僕は理由を理解していない。明日に向けて徹底的に掘り下げて、分析する必要がある。

 一番苦労したのは、リヤからフロントまでの安定したバランスを見つけることだった。今週末ずっと、このことに取り組み、追求している。

 明日は誰にとっても難しい日になるだろう。もちろん、アクションを起こして、今日よりポジティブな日になることを期待している。でも今の段階ではどうなるか不透明だ。

(予選後にメディアに対して語り)何らかの理由でQ3では、どちらのタイヤセットでも、ひどいアンダーステアに見舞われた。理由は今は分かっていない。単純に、もはや運転できない状態だった。コーナーで全くアタックできなかった。とても奇妙な状態だったんだ。

 Q2より0.4秒も遅いなんて普通じゃない。何らかの理由でうまくいかなかったということだ。気温が下がったことが関係しているかもしれない。(Q3最初に使った)もうひとつのタイヤセットでも同じ問題に見舞われた。それにしても、Q3でのバランスの違いは、とても変だった。こんなこと今まで経験したことがない。

 遅すぎるときには優勝することはできない。ロングランは数値的には良かったようだが、僕自身はそんな風には感じなかった。バランスのとれたマシンでなければ、レースではタイヤに負担がかかる。僕たちのマシンはレースではすこしマシになるかもしれないが、グリッドが後方だからね。前のグループで何が起こるかを見ていくしかない。

セルジオ・ペレス(レッドブル)
2024年F1第16戦イタリアGP セルジオ・ペレス(レッドブル)

■セルジオ・ペレス(オラクル・レッドブル・レーシング)
FP3 18番手(1分21秒287:ミディアムタイヤ/23周)
予選 8番手(Q1=9番手1分20秒598:ソフトタイヤ/Q2=8番手1分20秒216:ソフトタイヤ/Q3=8番手1分20秒062:ソフトタイヤ)

 このトラックによって僕たちが抱える問題がより大きくなっていると思う。バランスが崩れており、このダウンフォースレベルだと、より一層難しくなる。

 Q3ではスクラブタイヤでとても良い走りをした。でも、その後に新品タイヤを履くと、すべてがピーキーで困難になった。理由を理解する必要がある。

 Q3最後のラップで少しコースからはみ出し、そのラップが台無しになった。マックスが後ろにいることを知っていたので、彼に少しトウを与えようとしたけれど、大きな効果はなかった。

 本当にひどいパフォーマンスで、僕自身、がっかりしているし、チーム全体が同じ気持ちだ。

 現時点では、マシンはすべてに関して少し敏感すぎるところがあり、それが今の主な問題点だ。バランスと、物事がぎりぎりの状態であることに少し苦労しており、マシンの調整が難しい。

 でも重要なのは明日だ。チーム全体でモチベーションを高く保ち、強力なレースをする必要がある。レースは僕たちにとっての強みだと信じている。ロングランペースはポジティブだと思うから、2台でダメージを最小限に抑えて、たくさんのポイントを獲得することを目指す。



(autosport web)