【】失格で勝利を失ったラッセル「心の底から辛いけれど、リスクのある戦略を成功させたことを誇りに思う」/F1第14戦
7月29日
2024年F1ベルギーGP決勝で、メルセデスのジョージ・ラッセルは1回ストップを成功させてトップでチェッカーを受けたが、レース後の車検で違反が見つかり、失格となった。
6番グリッドからミディアムタイヤでスタート、1周目にひとつ順位を上げ、10周目にタイヤをハードに交換、セカンドスティントを10番手から始めた。レッドブルのセルジオ・ペレスとマックス・フェルスタッペンにはさまれる形で6番手を走行した後、ペレスの前に出て、フェルスタッペンからもポジションを守って走り続け、上位勢が2回目のピットストップを行った後の31周目に、ラッセルはトップに立った。
2回ストップ勢ではルイス・ハミルトンが首位を走っており、ラッセルがいずれピットに入り、ハミルトンがトップに戻って勝利を飾るものと思われた。しかしラッセルは1回ストップをトライすることを決めてステイアウト。チームはふたりがコース上で戦うことを許し、ハミルトンはよりフレッシュなタイヤでラッセルとの差を縮めていった。しかしラッセルはハミルトンを退けて0.526秒差でトップでフィニッシュした。
しかしレース後の車検で、ラッセルのメルセデスW15の重量は、燃料が抜かれた後に計量したところ796.5kgで、最低重量798kgより1.5kg軽いことが判明。そのためスチュワードは、ラッセルを失格とすることを決めた。
メルセデスは、「情状酌量の余地はなく、チームの純粋なミスである」とスチュワードに認め、失格を受け入れた。
トラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンは、重量不足の正確な原因はまだ把握していないとしながらも、「1回ストップで走ったことでタイヤのラバーが減ったことが、一因であると予想している」とコメント。ラッセルが1回ストップに変更して走ったことによりタイヤの摩耗が進み、想定以上に重量が減った可能性を挙げている。
トト・ウォルフ代表は、重大なミスを起きたことについて、ラッセルに謝罪した。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
決勝=失格(1位フィニッシュ:44周/44周)
6番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード

今日のレースで失格になってしまうなんて、心の底から辛い。1回ストップ戦略をうまく成功させた、素晴らしいグランプリだったのに。
最終スティントで、タイヤの状態がどんどん良くなっていった。序盤にタイヤを労わって走っていたんだ。そうして周回数を重ねるうちに、このタイヤセットで最後までいけると確信できるようになった。リスクを冒す価値はあったし、その甲斐があったと思った。
失格になってしまったけれど、自分が最初にラインを越えたということをもちろん誇りに思う。チームにとってはルイスによって勝利を収める結果になったので、それもよかったよ。彼は素晴らしいレースを走った。2ストップ戦略で戦ったマシンのなかでは、彼が最速だったんだ。
今は心の底からがっかりしているけれど、サマーブレイクの後、さらに強く戻ってくるつもりだ。次はザントフォールトだ。
(autosport web)
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