
【】角田裕毅、初のリードラップも記録し8位「選手権7位に届かなかったが、挑戦に満足」退任トスト代表にも感謝/F1第23戦
11月27日
2023年F1アブダビGP決勝で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は、6番グリッドから、1回ストップで走り、5周にわたりレースをリードした後に、8位入賞を果たした。今回、1回ストップで走り切ったのは角田、エステバン・オコン(アルピーヌ)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)の3人のみで、そのなかで角田だけが入賞圏内でフィニッシュした。
角田の入賞でアルファタウリは4ポイントを獲得したが、ウイリアムズに3ポイントおよばず、コンストラクターズ選手権8位が確定した。
角田は、フランツ・トストのチーム代表としての最後のグランプリで、F1キャリアで初めてレースをリード。ファンの投票により決まるドライバー・オブ・デ・デーでは、24.2パーセントの票を集めてその栄誉に浴した。
チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは、レースを振り返り、次のように語った。
「今回のレースの目的は、ウイリアムズより8ポイント多く獲得して、コンストラクターズ選手権7位をつかむことだった。そのためには、1台が6位以上でフィニッシュするか、2台が7位と9位に入る必要があった」
「裕毅のグリッドでは、後ろに速いマシンが3台いたため、大きなチャレンジだった。ペースのみで目標を達成することは難しいと分かっていたので、戦略で成功させようと考えた。ファーストスティントでのタイヤの状態が良かったため、裕毅を1回ストップで走らせたのだ」
「ドライバーたちは素晴らしい仕事をしたが、最終的に我々には必要なポイントを獲得するのに十分なペースがなかった。どんな戦略を選んでも、ウイリアムズを超えることはできなかっただろう」
「裕毅は数周にわたってトップを走った。日本人ドライバーがF1でレースをリードしたのは、これが史上2回目(注:2004年ニュルブルクリンクでの佐藤琢磨以来)であり、フランツが彼のマシンがグランプリをリードしたのを見たのは今回が6回目だった。素晴らしい形で彼に別れを告げることができたと思う」
■角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)
決勝=8位(58周/58周)
6番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
ドライバー・オブ・デ・デーで僕に投票してくれた皆さんに感謝します。
厳しいレースでした。一時は、トップ6位内でフィニッシュできると考えていましたが、うまくいきませんでした。でも、ステイアウトして1ストップ戦略を試したことに後悔はありません。僕は全力を尽くしたので、自分自身に満足しています。
全体的に楽しいシーズンでした。序盤はマシンパフォーマンスに苦労しましたが、シーズンを通してステップアップしていくことができました。
コンストラクターズ選手権7位には届きませんでしたが、ビスターとファエンツァのチームのおかげで、シーズン終盤で10位から8位に上がれました。一方で、僕は、たとえばメキシコなどで、いくつかミスを犯し、それが結果に影響しました。ウイリアムズチームは素晴らしい仕事をしましたし、彼らは7位にふさわしいです。彼らとの戦いを楽しみました。
フランツに感謝します。この3年間を楽しんできたので、彼がいなくなると間違いなく寂しくなるでしょう。どう改善するかについての彼のアドバイスがなかったら、僕はF1キャリアのなかでこれほど進歩することはできなかったでしょう。彼に感謝しています。今後も連絡を取り合うつもりです。
(autosport web)
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