2022.12.04
【F速プレミアム】
王者フェルスタッペンの戦い:最終戦での“チームプレイ”は行わず「また議論を呼ぶようなかたちで終えたくない」
(c)XPB Images
F1第21戦ブラジルGPでは苦戦を強いられたものの、続く第22戦アブダビGPで勝利し今季15勝目をあげたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。スイス在住のF1ジャーナリスト、マチアス・ブルナーが2連戦の週末を振り返る。
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見事なシーズンの締めくくりだった。マックス・フェルスタッペンはアブダビで2022年の15勝目、キャリア通算35勝目をあげた。ちょうど1年前、ルイス・ハミルトンとのタイトル争いの結末が激しい議論を呼んだこの場所で、レッドブル・レーシングのエースは今度こそ文句なしで、誰がヤス・マリーナ・サーキットの王者であるかを世に知らしめた。
(c)XPB Images
ほんの1週間前にブラジルでひどい苦戦を強いられたフェルスタッペンが、一転して見事なドライブを披露したりするのも、F1の醍醐味のひとつと言えるだろう。彼とチームメイトのセルジオ・ペレスは、インテルラゴスでのレースを期待はずれの6位と7位で終えていた。それに加えて、フェルスタッペンは、フィニッシュ直前にチームから伝えられたペレスにポジションを譲れとの指示に従わなかったために、心ない誹謗中傷の的にもなった。
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マックスは、いかにも不愉快そうだった。「僕を批判したいならすればいい。こっちは何とも思わないよ。ただ、家族まで巻き込まれると話は別で、それに対しては本気で怒っている」
この時のチーム内での不和の火種はすぐに吹き消されたが、アブダビではまた新たな火種になりかねない場面があった。レースも終盤を迎えて、フェルスタッペンからやや離れてフェラーリのシャルル・ルクレールが2番手につけていた。3位のペレスがドライバーズ選手権を2位で終えるには、ルクレールを抜いて2位でレースをフィニッシュする必要があった。
はたしてマックスは、あえてペースを落としてルクレールの鼻先を抑え、ペレスにオーバーテイクのチャンスを与える“チームプレイ”を考えただろうか。彼はこう答えている。「そんな相談は一度もなかった。あまりフェアではないとも思うしね。それに、そういうことを実際にやるのはかなり難しくて、失敗して元も子もなくなる可能さえある。僕としては、チェコには自力でルクレールを抜けるくらいのペースがあるだろうと思っていた。そして、この素晴らしいシーズンを、また議論を呼ぶようなかたちで終えたくないという気持ちもあった」
「僕自身は、いいレースができた。新品のハードタイヤの手持ちが1セットだけで、2ストップを選択できないことは最初からわかっていた。一方、フェラーリやメルセデスのドライバー、そしてチェコも新品のハードを2セット持っていた。だから、1ストップの戦略を機能させるしかなくて、それを何とかやりきった。大いに満足しているよ」
では、2023年についての予想を聞いてみよう。マックスはニンマリとして言う。「今年のような素晴らしいシーズンを上回るのは、ものすごく難しいだろうけど、とにかくトライするよ。このチームの長所のひとつは、レースで勝ったときにはみんなで祝い、勝利を喜ぶけれども、そのあとはすぐに『さて、もう少しうまくやれる可能性があったのはどこだろう?』と自問し始めることだ。レッドブル・レーシングがこれほど強い理由は、そこにあると思う」
2022年のグランプリシーズンにおいて、最も強く印象に残っていることは何だろうか。「やはり開幕からの3戦でリタイア2回という、とても厳しいシーズンの滑り出しから、形勢を完全に逆転してみせたことだろうね。個人としてのベストレースは、後方のグリッドからスタートして圧勝したスパ(第14戦ベルギーGP)だ」
最後に冬の休暇の計画について質問すると、彼は笑いながらこう答えた。「太り過ぎないようにすることかな!」
(c)XPB Images
(Mathias Brunner/Translation:Kenji Mizugaki)
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