2022.06.29
【F速プレミアム】
王者フェルスタッペンの戦い:目が離せないフェラーリの速さ。レッドブルはさらなる軽量化で今後に伸びしろ
(c)Red Bull
F1第9戦カナダGPでふたたび優勝を飾ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。ライバルのフェラーリはシャルル・ルクレールが5位、カルロス・サインツが2位となりチャンピオンシップ争いはまだ予断を許さない状況だ。スイス在住のF1ジャーナリスト、マチアス・ブルナーがカナダGPの週末を振り返る。
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現F1世界チャンピオン、マックス・フェルスタッペンのこのところの勢いには目を見張るものがある。モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットでの勝利を加えて、彼は過去6戦中5戦を制した。また、これは2022年シーズンにおける6勝目、グランプリ通算26勝目であり、彼にとってノートルダム島の伝説的サーキットでの初勝利でもあった。
フェルスタッペンは、これまでに18カ所のF1開催地で優勝を飾っている。現在使われているグランプリコースで未勝利なのは、バーレーン、オーストラリア(この2カ所での初勝利は2023年を待たねばならない)、ハンガリー、モンツァ、シンガポール、鈴鹿だけだ。
カナダGPは、マックスにとって願ってもないような展開になった。選手権争いの主なライバル、レッドブル・レーシングのチームメイト、セルジオ・ペレスと、フェラーリのエース、シャルル・ルクレールが、それぞれリタイアと5位に終わったのである。
だが、彼は少しも浮かれてはいない。「もうずいぶんこの世界で生きてきたから、状況がどれほど急速に変わりうるかはよく知っている。ここ2、3戦での成績は誇りに思ってよいものだと思うよ。だけど、自己満足に陥って気を緩めてはいけない」
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いずれにせよ、フェラーリの速さが本物であることは明らかだ。フェルスタッペンもライバルを警戒し、絶えず注意を払っている。「シャルルはマイアミからバクーまで、続けてポールポジションを獲得した。モントリオールでも、もしグリッドペナルティがなかったら、ポールを争うことになったかもしれない。僕らとしては、シングルラップのスピードを改善する必要があるのは間違いない。いつでもフロントロウにいられれば、レースでの戦いはずっと楽になるからね。レースペースに関しては何の不満もないよ。トップスピードは速いし、タイヤのマネージメントもしやすい」
「ただ、誰もが目にしたように、モントリオールではカルロス・サインツが恐ろしく速くて、彼の前にとどまるために、本当に全力を尽くさなければならなかった。小さなミスをたった一度犯しただけでも、たちまち抜かれてしまうだろうと思っていた」
レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは言う。「フェラーリから目を離せないと感じているのは事実で、カナダではメルセデスにも復調の兆しが見られた。ただ、私たちのクルマはまだ少しオーバーウェイトで、そこをさらに削ることさえできれば、もっと速くなるはずだ。フェラーリはほぼ最低重量に近いところまで来ているから、その部分での伸び代はない」
ルクレールの不運は、すなわちマックスの幸運でもある。ルクレールはバクーでエンジントラブルに見舞われ、リタイアを強いられた。しかし、フェルスタッペンは、ライバルの災難に意地の悪いよろこびを覚えたわけではないという。「バクーで起きたことは、まさに僕が常々言ってきたことを証明するものだった。いろいろな不運や幸運は、シーズンを通じて見れば帳尻が合うものなんだ。実際、僕は序盤の3レースで2度リタイアしたけど、その後はルクレールがバルセロナとバクーで完走できなかった」
「いまのところ、選手権についてはあまり考えていない。まだシーズンは折り返し点にも達していないからね。これからも目の前のレースをひとつずつ戦っていこうと思っている。開催地がどこであろうと、個々のグランプリを最善の成績で終えることを目標にするつもりだ。そうして着実に上位に入り続けて、最近のように高い信頼性が保たれるなら、その時には選手権について考え始めてもいいのかもしれない」
(c)Red Bull
(Mathias Brunner/Translation:Kenji Mizugaki)
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