【動画】メルセデスで5シーズンを戦ったボッタス。通算勝利数は“10+1”
2021年限りでメルセデスから離脱するバルテリ・ボッタスと同チーム代表のトト・ウォルフが揃ってチームの動画に出演。これが最後の共演となるというふたりは、ボッタスがメルセデスで過ごした5年間の成績を数字で振り返った。
自らの成績について、どうやら過小評価する傾向のあるボッタス。通算獲得ポイント数を「1000点ぐらい」と見積もる彼に対して実際は1327点、フロントロウスタートの回数についても「31回」に対して43回と、ファステストラップ獲得数を除いては常に自らの予想を上回る結果を残していたことがわかる。そんな彼に、ウォルフからは「君は自分が思っているよりもずっと素晴らしいよ」と温かい言葉が向けられる。
一方、ウォルフからきつい冗談が飛ぶ場面もあった。58回の表彰台を獲得したボッタスが、そのトロフィーのうち「20個はメルセデスのファクトリーにあるはずだ」と言うと、ウォルフは「失くしちゃったと思う」と返答。「ebay(オークションサイト)を見たらたくさん『ボッタスの表彰台トロフィー』が出品されているはずだ」と続け、笑いを誘った。
とはいえ、最後にふたりが勝利数について振り返った際には、ウォルフは改めてボッタスを思いやる姿勢を見せた。「10勝だね」と即答するボッタスに対してウォルフは、「10プラスソチで11だよ」と答える。
彼が指しているのは2019年のロシアGPのことだろう。このレースでボッタスは、チームオーダーにより同僚のルイス・ハミルトンに勝利を譲った。このことについてウォルフは「(勝利を)私が奪った」と素直に認め、ボッタスを気遣った。
5年間で出走101レース。獲得ポイント1327点。コンストラクターズタイトル5回。ファステストラップ18回。スプリント予選開催時の金曜予選最速1回。フロントロウスタート43回。表彰台58回。ポールポジション20回。優勝10回(プラス1)。ボッタスの輝かしい成績が記されたヘルメットは、ウォルフに贈られることになった。
また、彼のオフィスにあるというボッタス初優勝時のヘルメットについても、「借りているだけだ」と語るウォルフ。「いつか君の子供に持っていって欲しい」と彼が言うと、ふたりは笑顔で握手を交わし、最後の共演は幕を閉じた。