【】シンガポールGP:簡単にマネできないベッテルの縁石の乗り方

9月23日

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 ベッテルのセクター3は速かったですね。とくに縁石の乗り方がすごくうまい。彼はレッドブルの時からそういう傾向がありましたけど。最終手前のS字とトンネル手前の左コーナーで縁石の乗り方がものすごくうまい。他のドライバーは着地時に姿勢を乱したりするけど、ベッテルはスピードが高く姿勢も安定している。

 ベッテルは1個目の縁石は乗って、2個目はナメてきれいに立ち上がっている。ライコネンは1個目は乗るけど2個目は乗らず、そこで待っている時間があるので曲がるのが遅い。リカルドも同じようには使っているけど、着地した時に挙動が乱れている。この区間だけでコンマ1〜2くらい稼いでいるように見えました。

 あれは高いスピード域であり、しかもシンガポールは出口が壁だからそう簡単にマネできないです。たとえば鈴鹿のシケインの2個目を乗るかというと、僕は乗らない派。でもベッテルだったら乗るんでしょうね。

 メルセデスは2台とも乗っていませんでした。あれだけ足が動くクルマなのになんで乗らないんだろうと不思議に思いましたね。もしかすると大きい入力が入った時はいい影響がない足まわりなのかもしれません。今回スピードが足りなかったメルセデスは、タイヤの内圧の問題の影響だけではないでしょうね。もしそうだとしたら予選でも失速するはずはないからです。

 レースは、ペースコントロールしていたベッテルを見る限り、リカルドが逆転することは難しかったでしょう。一方、ライコネンがリカルドを上回ることも難しかったでしょうね。

 ヒュルケンベルグとマッサは珍しいクラッシュでした。それぞれが前に出たいという気持ちが出たシーンであり、お互い言い分はあるでしょう。ただ、ヒュルケンベルグの3グリッド降格はちょっとかわいそうかなと個人的には思います。

 あと、今回のスタートは何も起きませんでしたね。みんな慣れてきて誰も失敗しない(笑)。鈴鹿は下り坂なんでそこに期待、でしょうか。

 さて、今週末の日本GPですが、注目どころはやはりハミルトンでもベッテルでもなく、フェラーリの僕じゃないでしょうか! 日曜日にデモランしますので、ぜひ見てください。ストールしないようにがんばります! 背が高いベルガー用なんで、足が届くか心配……。