【】ベルギーGP:ドライバーが激怒する瞬間

8月26日

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 予選の時のハミルトンは落ち着いていました。1周しかおいしいところがないソフトタイヤで、どこに合わせるかの駆け引きがすごくうまかった。S2はコーナーが多いので、そこで一番グリップを発揮するようにゆっくりウォームアップしていました。対してロズベルグは1コーナーのブレーキロックを嫌って、早めに温めていた。その結果S1ではたしかにロズベルグの方が速かったのですが、S2はハミルトン。1周回ったらハミルトンの方に軍配が上がった。見事なアタックでした。

 ドライバーへのアシストが制限されるということで注目されたスタートは、ハミルトンはまずまず、ロズベルグは失敗、理想に近かったのはペレスでしたね。ペレスはクラッチミート後もエンジン回転が一定で、非常にうまかった。ハンドクラッチは、足で操作するかつてのやり方よりもクラッチの重さを感じることができず、かなり難しいんですよね。でも足よりも手の方が上手なドライバーはいることはいます。

 ウイリアムズの1輪だけ間違えるミスは聞いたことがない。あれではモチベーションは下がりますね。僕もその昔Fニッポンで金曜日に使用したタイヤを、フリー走行で間違って付けてしまってグリッド降格になったことがありました。そのときはさすがにキレましたけど、ボッタスもあとでチームに文句を言っているはずです。来年フェラーリに行けると思ったら、ライコネンのせいで持ち越しになってモチベーションが下がった上にさらに追い打ち。「こんなチーム早く出たい」と思っていることでしょう(笑)。

 同様にベッテルがピレリに怒るのも当然。あの壊れ方はデブリが原因じゃないですから。同じドライバーとしていやな気分になりますね。それまではトラクションをうまく使ってグロージャンを離していた。バーストがなければグロージャンは追いつけなかったでしょうけど、その一方でグロージャンもベッテルにタイヤを酷使させていたともいえます。

 あと、レースとは関係ないですけどバトンの昏睡強盗事件。怖いですねえ! 最初聞いた時は本当にビックリしました。僕が寝ている時に大事な鉄道模型をごっそり持って行かれたら……かなりショックです。