2022.10.20

【F速プレミアム】
王者フェルスタッペンの戦い:タイトル確定でプレッシャーから解放「終盤はレースをエンジョイしたい」


(c)Red Bull
 F1第第18戦日本GPでドライバーズチャンピオンに輝いたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。タイトル決定まで混乱があったものの、すぐに次の目標をコンストラクターズタイトル獲得へと定めてた。スイス在住のF1ジャーナリスト、マチアス・ブルナーが日本GPを振り返る。

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 日本GPがほぼ確実にウェットレースになることを知って、フェルスタッペンは大いに喜んだ。より正確に言うなら、喜んだのはヨス・フェルスタッペンだ。レッドブル・レーシングのエース、マックス・フェルスタッペンの父親ヨスは、鈴鹿のレース後にこう語っている。「今日はイケると思っていたよ。マックスは、まだ背丈が私の半分くらいしかない頃から、ウェット路面では抜群だったんだ」

 21年と22年の世界選手権争いの違いについても、ヨスとマックスは同じ印象を共有しているようだ。ヨスは言う。「1年前のこの時期、プレッシャーはほとんど耐え難いほどに高まっていた。それだけに、アブダビでついに決着がついたときには、ものすごく強い感激があった。正直なところ、今回はそれほどでもなかった。問題はマックスがチャンピオンになるかどうかではなく、いつ決まるかだったからだ」
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 そして、ヨスは苦笑しながら付け加えた。「このレースで与えられるポイントに混乱があって、タイトル獲得を祝うまで、少し待たされたりもしたけどね」

 その点に関しては、マックスも困惑気味だった。「本当にヘンな話で、冗談を言われているのかと思いかけたほどだ。フィニッシュラインを通過したとき、ベストを尽くしたという満足感を感じる一方で、シャルル・ルクレールが2位ならタイトル決定はテキサスまでおあずけだと思っていた。そして、シャルルにペナルティが科された時点で、突然チームのメカニックたちが大騒ぎを始めて、チャンピオンに決まったことを知ったんだ。でもその後、また別の人たちから、まだ確定ではないと言われたりして、もう全然わけがわからなかったよ」

 グランプリ通算32勝目を振り返って、マックスはこう述べた。「今度のタイトルは、1年前とはずいぶん違う感じがする。シーズン途中の展開も違えば、クルマとタイヤも同じではなく、結果としてドライブの仕方も変わった。勝てたレースの数も21年より多かったしね」

「だが、僕にとって何よりも大きな違いは、このタイトルをホンダの母国で獲得できたことだ。それもポールポジション、優勝、そしてタイトル確定と、文句なしの週末だった」

「F1に復帰した当初、ホンダは厳しい試練に直面した。でも、あの人たちならきっとやり遂げると、僕は信じていた。彼らがどれほど献身的なハードワーカーであるか、よく知っていたからだ。タイトル獲得をこの鈴鹿で祝うことができて、ホンダのためにも本当にうれしいよ」

 22年シーズンのここまでのハイライトは何だろうか。「文句なしの勝ち方ができたという点で、ベルギーは最高の週末だった。レースを終えて家に帰り、ソファーに腰掛けたときに思ったんだ。本当に特別な一日だった。こんな日はそうそうあるもんじゃないってね」

 逆に最悪の日はいつだったかとの問いに、マックスは微笑を浮かべながらこう答えた。「シーズン最初の3戦で2度のリタイアを喫したときには、正直に言って、ちょっと心配になったよ」

 日本GPまでの18レースで、完走16回、ポディウム15回、優勝12回。これでもなお世界選手権タイトルには相応しくないと言うのなら、堂々とチャンピオンを名乗れる者など、どこにもいないだろう。

 元グランプリドライバーのラルフ・シューマッハーは言う。「今年は3つの要素が重なった。まずレッドブル・レーシングが素晴らしいクルマを作った。そして、クルマを自分の好みに合わせてからは、マックスが見事なドライビングを続けてきた。その一方で、フェラーリとそのドライバーたちは様々な形でミスを重ね、マックスにとって何よりもありがたい手助けをした」

 フェルスタッペンの次なる目標はどこにあるのだろうか。マックスはにこやかに語った。「もちろん、レッドブルとホンダのためにコンストラクターズタイトルを勝ち取ることだ。それを決めたあとは、終盤のレースをできるだけエンジョイしたいね」

(Mathias Brunner/Translation:Kenji Mizugaki)

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