鈴鹿で見えたマクラーレン復活の兆し。次戦マイアミで大型アップデートを予定、シミュレーターでの結果にも満足か
F1では、お馴染みのあるストーリーが展開されようとしている。それは、マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チームが、シーズン序盤の不振を中盤の勢いに変えるというものだ。『Sky Sports F1』の解説を務めるデビッド・クロフトの予想が正しければ、そのきっかけはマイアミで訪れるかもしれないという。
2026年シーズンの開幕後、昨年のコンストラクターズ選手権のチャンピオンであるマクラーレンは、昨年のような輝きを示す場面もあった。しかし、メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チームによるこのシーズン序盤の圧倒的な強さに匹敵するような安定性や圧倒的な速さは、まだ見られていない。メルセデスは開幕3連勝を記録しベンチマークを作ったが、マクラーレンは解決策とスピードを模索している状況だ。

だが、答えはすでに見え始めているようだ。バーレーンGPとサウジアラビアGPが中止になったことで、4月は強制的に休止期間となった。これは決定的な意味を持つものかもしれない。体制を立て直し、改良を重ねるための追加の時間を確保できたことで、マクラーレンはメルセデスとの差を縮めることを目的とした大幅なアップグレードパッケージを準備しているとみられている。
F1関係者であり、情報通の評論家でもあるクロフトは、こうした憶測を煽ることをためらわなかった。クロフトはSky Sportsのポッドキャストにおいて、この5週間の休止期間が、開発面でメルセデスに追いつく機会を与えるかどうかについて議論した際、「そう思う」と語った。
「マクラーレンはマイアミで非常に大きなアップグレードを予定していて、シミュレーターでの数値を見る限り、すでに非常に満足しているようだ」
これは興味をそそられる展望だ。マクラーレンは近年、大胆かつ効果的な開発の飛躍によって、高い評価を得てきた。2年連続でコンストラクターズ選手権のタイトルを獲得する礎となった2023年の巻き返しは、これ以上ないほどに劇的なものだった。
第3戦日本GPが行われた鈴鹿サーキットでは、すでに復活の兆しが見えた。オスカー・ピアストリは素晴らしいパフォーマンスを発揮して、予選で3番手に入り、決勝レースでは一時トップを走行した。ピアストリは最終的に2位でフィニッシュしたが、結果がすべてを物語っているわけではない。

クロフトは、マクラーレンが勝利を逃した可能性があると考えているが、マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレア・ステラはこの結果に疑問を抱いている。
「実際は、セーフティカーがなければ、オスカー・ピアストリが(日本GPで)優勝していたかもしれないと思う」とクロフトは語った。
「セーフティカー導入前のキミ(アンドレア・キミ・アントネッリ/メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)のペースはかなり速かったが、それでも彼は順位を上げるために少し苦労し、何度かオーバーテイクをしなければならなかった」
「オスカーはコース上でポジションを確保していた。それを維持することができていたら優勝したと思う。彼はとても落ち着いて走っていたように見えたし、それがこのレースの重要な点だ。私が見ていてよかったのは、オスカーがレースを走れたこと、そしてレースをしている時に非常にいい走りを見せたことだ」
マイアミGPは転換点となる可能性を秘めている。大幅なアップグレードが控えており、鈴鹿で新たに自信を得て、復活への要素は揃っている。メルセデスを追い抜くのに十分かどうかはまだわからないが、ひとつ確実なのは、2026年シーズンの次の局面は非常に興味深いものになるだろうということだ。
