「アイルトンのために」ブラジルでの勝利を夢見るハミルトン。フェラーリでの初表彰台なるか
フェラーリドライバーとしての初表彰台を追い求めているルイス・ハミルトンは、ブラジルGPでの勝利を夢見てきたことを明かした。ハミルトンは、それが、子どもの頃の自身のヒーローである故アイルトン・セナに捧げる素晴らしいトリビュートになると考えているという。
フェラーリがここ数戦で進歩を遂げていることを受け、7度のワールドチャンピオンは、「ブラジルでは、僕のキャリアのなかでもっとも難しいレースにならないことを願っている」と慎重に語り、その後「いいや、そうなるとは思わない」とより前向きに答えた。
ハミルトンのインテルラゴスでの思い出は少々複雑だ。「ここではよいことも悪いこともたくさんあった」と彼は回想する「僕はここでタイトルを失ったこともあれば、タイトルを勝ち取ったこともある。僕はこのサーキットで経験できることは、ほぼすべて経験した」
さらに昔の記憶をたどったハミルトンは次のように続けた。
「子どもの頃、レーシングゲームで初めて走ったのがインテルラゴスだったのを覚えている。1992年、確かそれが“初めてのグランプリ”だったと思う。たぶん1992年か、あるいは1990年だったかもしれない。その頃、僕はF1ゲームをプレイしていて、いつも父のパソコンでアイルトン(・セナ)になっていた」
「今週末が、僕にとって良い週末になることを願っている。フェラーリドライバーとしてここに来るのは初めてだが、赤いレーシングスーツを着られることを心から誇りに思うし、赤いマシンでガレージを離れるのが楽しみだ」
「また、アイルトンがフェラーリでレースをすることを夢見ていたことを知っているので、僕は彼のためにその夢を少し実現できると思う。ブラジルでは、初めて黄色いヘルメットと赤いクルマを見ることになるだろう。それはきっとクールだ。さらに、僕のヘルメットにはブラジルの国旗が描かれているんだ」

フェラーリの現在の好調ぶりに話を戻したハミルトンは、以前には欠けていた自信を見せ、次のように説明した。「この数カ月、1カ月か2カ月で、僕たちは間違いなく大きな進歩を遂げたと思う」
「それに前回のレース(第20戦メキシコシティGP)では、シャルル(・ルクレール)が素晴らしい結果を出している。もちろん、それはレースごとに、またどのコースにいるかによっても変わってくると思う」
「フェラーリでインテルラゴスを走るのは初めてだ」と、あらためて強調したハミルトン。
「昨年、フェラーリのマシンはここでかなり調子がよかった」と振り返りながらも、「実際に、ここでどんな感触を得ることになるかはわからない」と認めた。
それでも彼は、明るい調子で次のようにつけ加えた。「コースの一部も再舗装されたので、サーキットはかなり新しくなっている。できるだけ限界に近い状態でマシンを走らせて、良い結果を出せることを願っている。そして、ブラジルの好天が続くことを期待している。素晴らしい週末を過ごせたらいいね」
