2023.06.12

【F速プレミアム】
3年後の期待が膨らむ“アストンマーティン・ホンダ”のドライバー候補/スペイン人ライターのF1コラム


(c)XPB Images
 5月は3レースの他、2026年にホンダが復帰するというニュースが飛び込んできた。果たして日本人ドライバーが候補になることはあるだろうか。また直近の2024年シーズンに向けてはルイス・ハミルトンの動向にも注目が集まっている。スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアが様々なF1トピックについて語る。
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 最近、F1は本当に忙しくないだろうか? 先月もこの話をしたが、レースが次々とやって来るような感じだ。何かを書いても、気づく前に次の出来事が終わっていて、私の書いた言葉はほとんど“ビンテージ”のようだものだ。カレンダーには非常に多くのイベントがあり、たくさんのことが起きている。実際、この記事を書いているのは第8戦スペインGPの直前だ。コメントすべきことはたくさんあるが、私はバルセロナの週末にアロンソが優勝したらどうなるか?と考えずにはいられない。
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 フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が33勝目を挙げることができたら、それにどれだけの意味があるかはこれまでにも触れた。33はスペインではマジックナンバーになっている。ファンとジャーナリストたちは、幸運がもたらされることを期待して、33という数字に関連するすべてのことを見つけようとしている。たとえば、バルセロナでアロンソが使うガレージナンバーは33だ。そして日曜日に彼のレース出走回数は362回に達する。この出走回数は、1950年にF1世界選手権が始まって以来行われた1086回のレースの33.33%にあたる。もちろんこれはちょっとしたお楽しみだが、アロンソがファンたちにもたらしているエネルギーを示している。もちろん、フェラーリにはカルロス・サインツもいるので、観客にはたくさんの楽しみがある。

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 振り返ると、5月はF1にとって信じられないような時期だった。まず、最初はアメリカで開催された第5戦マイアミGPだったが、9番グリッドのマックス・フェルスタッペンがトップに返り咲き、レッドブルはまたしても1-2フィニッシュを決めた。そしてアロンソは今年4回目の表彰台を獲得した。残念ながら、イモラ・サーキットのある地域を襲った集中豪雨のために、第6戦エミリア・ロマーニャGPは中止になった。レースがひとつ減ったこと自体についてはそれほど心配していないと言わねばならないが、シーズンのなかでも最も美しい場所のひとつでレースができなかったのは残念だったし、地元住民が大きな困難にさらされているのは悲しいことだった。素晴らしいことに、F1コミュニティは資金を調達して支援のための寄付を行うために団結した。さすがF1だ!

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 第7戦モナコGPではフェルスタッペンがふたたび勝利を挙げ、アロンソが2位、エステバン・オコン(アルピーヌ)が3位だった。私はオコンの表彰台がうれしかった。ファンの間でオコンについての意見が分かれる時もあるが、私は彼が陽気で話しやすいドライバーだと感じている。少し過小評価されていると思うので、競争力のあるマシンがあれば、今後の活躍が期待できるだろう。 もしかすると彼はメルセデスにぴったりかもしれない……。そしてもちろんだが、私がこういうことを話しているのは、すでにうわさが飛び交い始めているからだ!

 まだ知らない人のために説明すると、一部のイギリスメディアは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が2024年シーズンに向けてフェラーリと協議していると報じている。正直なところ、このタイミングは疑わしい。メルセデスF1代表のトト・ウォルフは、ハミルトンとの交渉が少々行き詰まっていることを認めている。まるでハミルトンの周囲から何かがリークされ、交渉を有利に進めようとしているように感じる。でも報道が本当だとして、フェラーリでのハミルトンとシャルル・ルクレールのドライバーペアを想像できるだろうか? それは一見の価値があるだろう。

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 しかしこうしたこと以外にも、非常に興味深いことがある。ホンダが2026年にアストンマーティンとF1に復帰することを発表したのだ。「復帰」と言ったが、実際には彼らはF1から完全に離れたわけではない。技術的に現在のレッドブルのエンジンは正式に“ホンダ”の名前を冠していないだけで、マシンのなかにはホンダとHRCのブランドが使われている。

 私たちはなんと奇妙な世界に住んでいるのだろう。ふたつの自動車メーカーが関係して、“アストンマーティン・ホンダ”のような名前が生まれるのだから! そして今、当然ながら私の疑問はドライバーたちに向けられている。まだ3年先のことだが、考えてみるのは楽しくないだろうか?

 これを言い訳にして、私がF1の世界でふたりの日本人ドライバーにどれだけ感銘を受けたか話すことができる。まずは角田裕毅だ。今年の角田は素晴らしい仕事をしている。彼がドライブするマシンは間違いなくあるべき状態になっていないが、より競争力のあるマシンを前に2回のポイントフィニッシュと3回の11位フィニッシュに輝いている。さらに、角田はFIAフォーミュラEチャンピオンであるニック・デ・フリースを明らかに上回っている。

 次に、私はFIA F2で戦う岩佐歩夢に対しても非常に注目している。私は2020年にポール・リカールでのテストで、岩佐に少しだけ会ったことがある。彼のヨーロッパデビューの直前だったが、それから3年経って彼はF1のドアをノックしている! 昨年、岩佐はFIA F2で目覚ましいデビューシーズンを迎え、今シーズンはトップドライバーたちと戦っているのだ。私の意見では、彼はF1でレースをするのに必要なものを持っている。したがって、ふたりとも2026年のアストンマーティン・ホンダの理想的な候補になる可能性がある。

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 幸いなことに、F1は6月にはもう少しリラックスするだろう。スペインGPの後、2週間後に我々はカナダを訪れる。その後さらに2週間で非常に過密な7月に入る。その時にどのような話をしなければならなくなるか、知りたいものだ!

(Alex Garcia/Translation: AKARAG)

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