2023.09.14
【F速プレミアム】
王者フェルスタッペンの戦い:前人未到の10連勝も「さらに多くを求める気持ちを失っていない」
(c)XPB Images
母国オランダに続きイタリアでも勝利を飾ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。前人未到の10連勝を達成し勢いが止まる気配がない。スイス在住のF1ジャーナリスト、マチアス・ブルナーが夏休み明けの2連戦を振り返る。
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マックス・フェルスタッペンとレッドブル・レーシングにとって、素晴らしいシーズンが続いている。モンツァでの勝利により、マックスは2023年の14戦のうち12戦を制し、グランプリレーシングでの通算優勝回数を47勝に伸ばした。バーレーン、オーストラリア、マイアミ、モナコ、スペイン、カナダ、オーストリア、イギリス、ハンガリー、ベルギー、オランダ、イタリアで凱歌をあげてきたフェルスタッペンとレッドブルは、まさに向かうところ敵なしと言える。
また、マックスはイタリアで、F1ドライバーとしては前人未到の10連勝も記録した。ポディウムに上がるのは通算91回目、モンツァでは2022年に続く2度目の優勝だった。一方、レッドブルもF1での優勝回数は106勝を数え、チームとしては過去25戦のグランプリで24勝をあげている。もはやただ驚くばかりだ。
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フェルスタッペンは語っている。「今年ここまでの成績は自分でも信じがたいほどで、このチームを心から誇りに思うよ。僕はいつも『記録には関心がない』と言ってきた。だけど、チームとして達成してきたことは本当に素晴らしいと感じているし、僕らはまださらに多くを求める気持ちを失っていない」
マックスによれば、イタリアGPで優勝できた理由は忍耐にあったという。「我慢強くレースをする必要があった。クルマの仕上がりが良いことはわかっていたものの、レースではフェラーリがとても速かったからね。そして、カルロス・サインツはライオンのように勇猛果敢に戦い、ポジションを守ろうとした」
レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、フェルスタッペンの愛機に関して、すべて順調だったわけではないと明かしている。元グランプリドライバーでル・マンでの優勝経験もあるマルコは言う。「温度管理の点で厳しい状況にあった。マックスはかなりの時間にわたってサインツの背後を走らされ、その間にいろいろな部分の温度が上がってしまった」
そして、彼はニヤリと笑いながら付け加えた。「いつもなら、マックスはミスター・クールだ。ただ、今回は新記録の10連勝がかかっているとあって、ちょっとナーバスになっている気配もなくはなかったよ」
(c)Red Bull
夏休みを終えたF1は、急ピッチでシーズンの戦いを再開した。休み明けがいきなりザントフォールトとモンツァのダブルヘッダーだったのだ。オランダGPでは、それでなくてもドライビングの難しいコースで、小雨、豪雨、ドライとコンディションが目まぐるしく変わるなか、フェルスタッペンがまたしても優れた腕前を披露して優勝をさらった。
母国での戦いを振り返って、マックスは語った。「ザントフォールトのレースは、僕のキャリアを通じて最高に難しい戦いのひとつだった。中盤にリードしていたときには、『よし、あとはフィニッシュまでクルマを運ぶだけだ。楽勝だな』と思っていた。ところが、そこでまた雨が降り始めて、信じられないほどトリッキーな状況になったんだ。まあ、最終的にはすべてがうまく行って、昨年と同様に優勝し、大観衆にありがとうと言うことができたんだけどね。ともあれ、ザントフォールトでの3勝のうち、今年のレースが過去2回とは比べものにならないほど難しかったのは確かだ」
モンツァでは、メルセデスのルイス・ハミルトンが興味深いコメントを発した。「振り返ってみれば、僕の方がずっと手強いチームメイトと争ってきたと言えるんじゃないかな。フェルナンド・アロンソ、ジェンソン・バトン、ニコ・ロズベルグ、バルテリ・ボッタス、ジョージ・ラッセルといったようにね。みんなとても速くて一貫性もあった。だけど、マックスはまだ彼らのようなドライバーをチームメイトに迎えて戦ったことがない」
何人かのオランダ人ジャーナリストたちとの会話のなかで、ハミルトンの発言への意見を求められたフェルスタッペンはこう答えたという。「まあ、彼としては、自分の方が一枚上手なところもあると言いたいのかもしれない。ずっと成功を収め続けてきただけに、メルセデスは負けることを受け入れられずに苦しんでいるのだろう。今年の僕らの成績なんて大したことはないと言いたいのなら、いくらでもそう言って騒ぎ立てればいい。でも、僕が思うに、そんなことをしても何も変わらないよ」
(c)XPB Images
(Mathias Brunner/Translation:Kenji Mizugaki)
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