2023.12.13

【F速プレミアム】
王者フェルスタッペンの戦い:様々な新記録を打ち立てた2023年「これほどのシーズンを過ごせるなんて夢にも思わなかった」


(c)XPB Images
 F1第22戦ラスベガスGP、第23戦アブダビGPも勝利し圧巻のシーズンを締めくくったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。様々な記録を塗り替えたフェルスタッペンの2023年シーズンをスイス在住のF1ジャーナリスト、マチアス・ブルナーが語る。
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 豪華絢爛なラスベガスとアブダビは、マックス・フェルスタッペンの夢のような2023年シーズンの締めくくりに相応しい舞台だった。彼はこの2レースでキャリア通算53勝目と54勝目をあげた。

 22戦のうち21回ポディウムに立ち、19回は優勝という、F1史上稀に見る圧勝でシーズンを終えたマックスは、同時に数多くの新記録を打ち立てた。2023年シーズンの彼のリードラップ率は、ロータスの偉大なエースだったジム・クラークの1963年の記録を上回り、勝率でも1950年代にフェラーリでアルベルト・アスカリがマークした数字を超えたのだ。

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 また、フェルスタッペンの1シーズンの獲得ポイント(575点)は史上最多、リードラップは1000周の大台を超える新記録(1003周)だ。シーズン中の10連勝(マイアミからモンツァまで)、同じ年にひとつの開催国で3勝(マイアミ、オースティン、ラスベガス)も前人未到の記録だった。
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 2023年シーズンで12回のポール・トゥ・ウィンを飾ったマックスは、ある変わった記録でもジェンソン・バトンと肩を並べた。優勝したレースでの最多ピットストップ回数(6回)だ。バトンは劇的な展開になった2011年カナダGP、マックスはホームレースのザントフォールトでのことだった。

 さらには、選手権2位のドライバーとの得点差(290点)、タイトル獲得を決めたタイミング(残り5戦)でも従来の記録を塗り替え、連続して選手権リーダーとして出走したレース数(2022年5月のスペイン以降の38戦)も史上最多となっている。

 これほどの圧勝の理由はどこにあったのだろう。フェルスタッペンはこう答えている。「僕自身が昨年より速くなったわけではない。ただ、年を追うごとに経験を重ねている。それに加えて、確かな自信を与えてくれるクルマを手にしたから、より楽に速く走れるんだ」

 3度の世界選手権タイトルは、それぞれマックスにとってどんな意味を持つのだろうか。「一番感情が高ぶったのは、やはり最初のタイトルだ。ルイス・ハミルトンとメルセデスを相手に熾烈なバトルになり、プレッシャーも強烈だったからね。2回目は、最初のタイトルが偶然ではなかったことを証明できたという意味で重要なものだった。だけど、自分自身の満足感という点では、この3回目が一番かもしれない。今シーズンはとても高いレベルで一貫したパフォーマンスを発揮できたからだ」

 では、今年のベストレースは、どのグランプリだったのだろう。「9番手グリッドからスタートして優勝したマイアミは、すごく楽しかった。トリッキーなコンディションで勝てたザントフォールトも、最高に満足できるレースだった。鈴鹿で勝てたのも良かったと思う。まず何よりもパートナーであるホンダのホームレースだったし、もうひとつの理由として、シンガポールで悔しい思いをしていたから、すぐに反撃することが重要だった」

 シーズンの総括として、フェルスタッペンは語っている。「将来、自分のキャリアを振り返ってみたときに初めて、自分が成し遂げたことを本当に理解できるのだと思う。だけど、2023年シーズンを戦っている間は、ひとつひとつのレースだけに完全に集中していた」

「春から夏にかけて勝ち続けていたときに、チームのみんなに『このシーズンがどれほど特別なものか、しっかり認識すべきだと思う』と言ったんだ。グランプリレーシングでは、こんな連勝はめったにない。ウインターテストの時点で、クルマはすごくいいと感じたけど、これほどのシーズンを過ごせるなんて夢にも思わなかった。本当に信じられないよ」

(c)XPB Images

(Mathias Brunner/Translation:Kenji Mizugaki)

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