2024.01.11

【有料記事】
視聴者数が激減中のドイツ、7グランプリを無料放送の施策


(c)XPB Images
 ドイツの『Sky TV』と歴史ある『RTL』チャンネルは、ドイツのF1ファンに素晴らしいクリスマスプレゼントを贈った。7回のグランプリを生放送すると発表したのだ。RTLが、F1が要求する高額料金をもはや支払うことができないと判断してからというもの、ドイツのファンは数年間このような贅沢は味わってこなかった。

 この決定は、F1が2021年末に発表したとおり、独占テレビ放映権をドイツではSkyに売却したほうが商業的に有利だと判断したのと同時に下された。この2年間、ドイツのファンはフリー走行、予選、レースの生放送を観るには高価な有料テレビパッケージに加入しなければならなかった。少なくともRTLがグランプリの放送を停止して以来、ドイツの視聴者数は急激に減ったと言えるだろう。
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 無料のテレビ放送でF1レースが放送されていた最後の年には、グランプリあたりの視聴者数は平均313万人だったが、2022年に『Sky Germany』でF1を観た視聴者は平均でたったの98万人だった。視聴者数はさらに下がり、昨シーズン中の平均視聴者数は78万2000人になったが、マックス・フェルスタッペンが圧倒的強さを誇ったシーズンだったために、予測不可能な要素がF1からなくなったことも原因となった。RTLが独自にF1の予選とレースを放送していた2010年の数字と比較すると、この年は630万人近くのドイツ人がF1を観戦するためにチャンネルを合わせていたという事実がある。20年にわたりミハエル・シューマッハーがレースをし、F1最大の市場となっていたドイツにおいて、視聴者数がどれだけ減ったかということが示されている。

 実際、2021年から2022年の視聴者数は芳しくないが、それでもRTLが放送した4レースによって大きく押し上げられた数字だ。しかし2023年には何の契約もなく、ドイツの視聴者数は過去最低を記録した。SkyはYouTubeチャンネルで4つの“無料レース”を配信することまでしたが、あまり成功しなかった。

 これがSkyがRTLに戻った理由だ。彼らははるかに魅力的なパッケージをオファーしたが、特にマックス・フェルスタッペンとレッドブルのF1支配が続くことから、2024年と2025年はF1チャンネルに加入者を引き付ける点で厳しい年になることを懸念している。2021年と2022年の状況とは対照的に、RTLは予選セッションの放送も許可されることになる。どのグランプリがテレビで生放送されるか公式発表がなくても、開幕戦のバーレーンGPが7グランプリのひとつとなることはすでに確定している。

 F1と、ドイツ、イタリア、イギリスのSkyグループの間のすべての契約が、2027年末に満了することは注目すべきだ。ドイツとイギリスでは視聴者数が減少しているが、両社ともすべてのグランプリに多くのクルーを派遣して、現場での制作に数百万ドル(約数億円)を費やしている。収益の減少に直面したマードック・グループが、何億ドル(約数百億円)もの資金を出し続ける意志があるのかどうかは定かではない。唯一、イタリアのSkyの数字はフェラーリの不振にもかかわらず伸びている。彼らは3分の1のレースではるかに合理化された運営を行っており、制作コストを削減するために現地には4名のクルーしかいない。

(Grandprix.com/Translation: AKARAG)

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