【決勝日コメント】
アントネッリ、2回の予選&レースですべて2位「今後への自信になる」事故については「両側のふたりに配慮していた」
2025年F1サンパウロGP決勝で、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは2位、ジョージ・ラッセルは4位という結果だった。アントネッリにとっては今季カナダGPでの3位に続く2回目の表彰台であり、2位はここまでのF1キャリアにおける最高位。さらに、アントネッリは今週末、スプリント予選、スプリント、予選、決勝、すべてで2位を獲得した。
アントネッリは2番グリッドからソフトタイヤでスタート。序盤のセーフティカー後のリスタートで、ターン1において後ろのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)がアントネッリのインに入った際に、2台は接触。アントネッリはその影響でシャルル・ルクレール(フェラーリ)に衝突してしまったが、走行し続けることができた。
前に出たピアストリは10秒のタイムペナルティが科されて後退、アントネッリはレース後半、2番手を取り戻し、終盤には背後からマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が迫ってきたが、0.362秒差でしのぎきり、2位を獲得した。

ラッセルはアントネッリとは異なり、ミディアムタイヤでスタート。1周目にリアム・ローソン(レーシングブルズ)にかわされたが、9周目にポジションを取り戻し、21周目には3番手に。しかしレース終盤、ブレーキ温度をマネジメントしながら走らなければならず、より新しいソフトタイヤで背後から近づいてきたフェルスタッペンをミディアムタイヤで抑え込むことができずに、63周目に3番手の座を明け渡した。その後は、後ろからピアストリが迫ってきたものの、ラッセルはピアストリを0.482秒差で抑え切って4位を確保した。
サンパウロGP前にはコンストラクターズ選手権3位だったメルセデスだが、この週末の得点でフェラーリを抜いて2位に上がった。
■アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
決勝=2位(71周/71周)
2番グリッド/タイヤ:ソフト→ミディアム→ミディアム

「総合的に見て、今週末はチームとして素晴らしい仕事をしたと思う。僕たちのマシンは今回、最速でなかったことを考えると、両方の予選、スプリント、そして今日のレースのすべてで2位という結果を出したのは上出来だし、各セッションから最大限の結果を出したといえるだろう」
「まだ学び、改善している点は多くあるが、今回の結果はシーズン最後の3レースに向けて大きな自信になる。僕たちの目標は、コンストラクターズ選手権の2位になることなので、ここブラジルで多くのポイントを獲得できたことをうれしく思う」
「一時、ポイントを獲得できないかもしれないと思う瞬間もあった。セーフティカー後に、ホイールスピンを起こしてしまい、良いリスタートが切れなかったんだ。左右にシャルルとオスカーがいた。僕はブレーキングを遅らせつつ、シャルルのためにスペースを残し、オスカーに対してイン側を急激に閉じないようにしていた。でも不運にも3台が1コーナーに並んで入っていく形になった。でもそれは決してうまくいかない。オスカーがロックアップし、次の瞬間に接触が起きた。それで僕はシャルルの方へとプッシュされたんだ。フェラーリのレースを終わらせてしまったのは残念だが、これもレースの一部だ」
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
決勝=4位(71周/71周)
6番グリッド/タイヤ:ミディアム→ソフト→ミディアム

「僕にとっては厳しい週末だった。マシンに苦しみ、トップで戦うために必要なペースを見つけることができなかった。長いレースの後に4位を持ち帰ることができたのは、僕にとって良い結果だし、コンストラクターズ選手権争いでの状況を考えれば、チームにとっても良い結果だ」
「レース終盤はブレーキ温度をマネジメントしなければならず、それがフェルスタッペンと3番手を争うことをより難しくした。ただ現実的には、今日表彰台に立つペースがあったとは言えない」
「シーズン終盤に向けた僕たちの目標は明確だ。アブダビが終わる時に、レッドブルとフェラーリを抑えてコンストラクターズ選手権2位になることだ。今週末の結果によって、2位争いにおいての主導権を取り戻した。シーズン最後の3連戦でこういう結果を積み重ねていければと思う」
「キミは素晴らしい仕事をして、2位を獲得した。彼は週末を通してとても速かった。それを見るのはうれしいことだ。僕たちはふたりで可能な限り多くのポイントを獲得し、ヤス・マリーナでチェッカーフラッグを受ける時にライバルたちより上に立てるよう、全力を尽くす」
