2024.05.11
【F速プレミアム】
サインツの選ぶ移籍先にも影響するFIA F2の有望な若手ふたり/スペイン人ライターのF1コラム
(c)XPB Images
2025年のドライバー市場にまた新しい動きがありニコ・ヒュルケンベルグがザウバーに移籍することが発表された。カルロス・サインツはレッドブルかメルセデスを狙っていると推測されているが、現状はどのような状況だろうか。スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアがドライバー市場を語る。
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前回は、2025年のF1市場の中心にいるスペイン人ドライバーの立場の話をした。面白いことだが、その記事を書いたわずか数日後に、フェルナンド・アロンソとアストンマーティンが、少なくとも2026年までの新契約を締結したことを発表した。
これで来年のラインアップの一部が解決した。もうひとりの方については、適切に推測するのはより難しいかもしれない。カルロス・サインツにはいくつかの選択肢が開かれているためだ。しかし最近行われた発表のひとつは、FIA F2に関連した一連の展開についての、そして現在プレマ・レーシングでレースをしている、今最もホットなドライバーペアについての最初のヒントになるかもしれない。
ちなみにプレマ・レーシングは、2016年に当時GP2と呼ばれていたシリーズに参戦して以来、F2トップチームのひとつとみなされている。これまで擁したドライバーには、ピエール・ガスリー、アントニオ・ジョビナッツィ、ニック・デ・フリース、ミック・シューマッハー、オスカー・ピアストリらの名前が並ぶ。チームの2024年シーズンのスタートは少々不安定だが、その技術力とドライバーの質の高さから、力強く挽回するだろうと考えられている。しかし、そのことがF1とどのようにつながるのだろうか?
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現在、チームのふたりの若手ドライバーは、F1昇格に関するうわさのなかでそれぞれがスターとなっている。そのうちのひとりであるオリバー・ベアマンは、他ならぬスクーデリア・フェラーリから、サウジアラビアでセンセーショナルなデビューをすでに果たしている。
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このイギリス人は見事なパフォーマンスを披露し、強く主張してみせた。一方、F2での彼のチームメイトであるアンドレア・キミ・アントネッリは、現在“次のフェルスタッペン”と喧伝されている。彼がすぐにもトップクラスでレースをすると見ている人は多い。そして最も重要なのは、両ドライバーがF1チームのドライバー育成プログラムのメンバーであることだ。
ベアマンは、イタリアンF4で印象的なタイトルを獲得した後、彼と契約したフェラーリに所属している。それ以来、彼はFIA F3とF2で印象強い結果を残しており、チャンピオンではないものの非常に説得力のある存在となっている。さらに重要なことに、彼はハースで合計6回のFP1セッションを行うことになっている。
F1チームはレギュレーションによって、合計2回のセッションで若いドライバーを起用しなければならないが、ベアマンがさらに追加で4回の走行を行うということは、非常に明確なメッセージだ。フェラーリからサウジアラビアGPに出走したことで、そのメッセージはいっそう強化されている。
言い換えれば、すべてが計画通りに進めば、彼は来年ハースでケビン・マグヌッセンとチームメイトになるということだ。私が特にマグヌッセンのことを話しているのは、ニコ・ヒュルケンベルグが最近、2025年にザウバーへ、そして2026年にアウディの一員となることを発表し、彼のシートが空くからだ。
このことは、サインツについての我々の推測と関係している。長い間、サインツはアウディの第一の候補であり、彼の父親がダカールラリーのプロジェクトでアウディのドライバーのひとりだったことにより、交渉を容易にする扉がもたらされたのだと考えられていた。
しかしアウディは、2025年以降はF1に競技の焦点を置くことから、彼らの砂漠での野望は終わり、サインツSr.はチームを去って他の場所でドライブすることになった。そして今、サインツJr.はレッドブルまたはメルセデスのいずれかの決定を待っている状態だ。当然ながら、サインツはザウバーでの1年や、2026年からのアウディでのコイン投げよりも、レッドブルとメルセデスの方を魅力的な有望株とみなすだろう。
その意味で、ヒュルケンベルグのアウディ移籍は、スペインのメディアによると、彼らがサインツを待っていないことを明白に表しているのかもしれない。マドリード出身のサインツは、チームに加わって“ハルク”とペアを組むことで、非常にエキサイティングなラインアップを形勢することができるのは確かだろうが、現時点ではバルテリ・ボッタスと周冠宇の両名が放出される可能性は低いようだ。
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ここで、プレマのふたつ目の要素が登場する。アンドレア・キミ・アントネッリはチームの“若手ドライバー”であり、2022年にイタリアF4とドイツF4、2023年にフォーミュラ・リージョナル・ミドルイーストとフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアンでタイトルを獲得し、今年はすぐFIA F2に昇格した。かなりの回数のテストを行った彼は優れたパフォーマンスを発揮しており、実際、メルセデスですでに2回のF1テストを終えている。ウイリアムズで不振に陥っているローガン・サージェントの代わりに、早ければ今年のイモラで彼がデビューするかもしれないと言う人々もいる。
しかし、アントネッリがF2参戦1年目であることを考えると、メルセデスが彼をすぐにウイリアムズに起用する目的は何なのか考える必要がある。それは2025年に彼をメルセデスで起用することが検討されている可能性があるのだ。そのため、今年ウイリアムズでレースをすることは、最高の準備と評価の機会になるだろう。そのため、サインツがメルセデス入りを望んでも、それはイタリアの若い才能次第なのかもしれない。
つまり、F2におけるプレマの有望な才能の持ち主は、ある意味、2025年の市場の鍵に結びついているのだ。もちろん、セルジオ・ペレスがチームに留まらなければ、サインツにはレッドブルでの可能性が残ると言いたい人もいるかもしれない。サインツとフェルスタッペンが2015年にトロロッソでデビューして以来、10年ぶりにふたたび組むことになったら、エキサイティングではないだろうか?しかし、私は懸念を抱いている。それは長くなる話だ。それはまた別の機会に譲るとしよう……。
(c)XPB Images
(Alex Garcia/Translation: AKARAG)
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