2024.06.06
【F速プレミアム】
王者フェルスタッペンの戦い:厳しい週末となったモナコ「唯一ポジティブなことは、自分たちの弱点がわかっていること」
(c)XPB Images
F1第8戦モナコGPでは予選で苦戦し決勝では6位に終わったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。ライバル勢の追い上げにこのまますんなりチャンピオン獲得とはいかなそうだ。F1スイス在住のF1ジャーナリスト、マチアス・ブルナーがレース週末を語る。
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時には不可解なほどの速さで状況が変わる。それがF1というものだ。マックス・フェルスタッペンは今季開幕から5戦のうち4戦を制し、その時点では多くの人が、彼は難なく自身4度目の世界選手権タイトルを獲得するものと考えていた。
だが、マックス自身はこう語っている。「こうして僕らが手にした勝利のひとつひとつを、しっかりと噛みしめるべきなんだ。いつでも勝って当然とは思っていないし、競争相手もどんどん力をつけてくるに違いない。今年も選手権争いは楽勝と考えるなんてバカげているよ」
案の定と言うべきか、マイアミではマクラーレンのランド・ノリスが、真っ向勝負でフェルスタッペンに競り勝った。このレースを振り返って、マックスは言う。「僕のクルマのフロアにダメージがあったのは確かだけど、だからといって、ランドの見事なドライブの価値を損なうものではない。単純に彼の方が速かったのだから」
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そして、イモラで開かれたエミリア・ロマーニャGPでも、ノリスの速さはフェルスタッペンを手こずらせるに足るものだった。「レース序盤のミディアムタイヤを履いていたときには順調だった。ところがハードに交換したあと、終盤が近づくにつれてグリップがなくなり、氷の上を走っているような感じになった。とにかくドライブするだけで手一杯で、いつまでランドの前にとどまれるか、自分でもわからない状態だったんだ」
レッドブルの・モータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは言う。「私たちのクルマはハードタイヤではあまり速くなかった。さらにマックスを厳しい状況に追い込んだのは、トラックリミットについて最後の警告を受けたことだった。つまり、あと一度でもリミットを超えれば、5秒のタイムペナルティを科されたということだ。ノリスが背後に迫っていたから、もしそうなれば彼に優勝をさらわれていただろう」
モナコに関して、フェルスタッペンはこう予想していた。「またもやタイトなレースになりそうだね。一番の強敵はおそらくマクラーレンとフェラーリだ。2023年のように勝つには、週末を通じて完璧な仕事をする必要がある」
いざ蓋を開けてみると、まさにマックスが懸念していたとおりの展開になった。フロントロウまでのタイム差はそれほど大きくはなかったものの、予選順位はこのモナコでは絶望的とも言うべき6番手に終わったのである。
フェルスタッペンは、日曜のレースもスターティングポジションと同じ6位でフィニッシュした。レース後に彼は語っている。「誰もが極端なほどのタイヤマネージメントをしていた。結局のところ、僕にできることは何もなかった」
実際、ペースがあまりにも遅かったために、マックスはレース中に無線で「退屈だな。枕を持ってくるべきだった」と冗談交じりに不満をこぼすほどだったのだ。
フェルスタッペンは言う。「僕に言わせれば、タイヤマネージメントでここまでペースが落ちてしまうと、もはやレースとは呼べないと思う。ファンがどう感じたかは僕にはわからないけど、彼らにとっても、あまりスリリングではなかったことは想像がつく」
「レースが赤旗で中断された時点で、また何かが起きない限り、77周をミディアムタイヤで走り切るしかないことはわかっていた。それは容易なことではない。だから、とにかくタイヤを持たせることだけを考えて、本来より1周4秒も遅いペースで走っていたんだ」
「カナダでも、やはり楽なレースにはならないだろう。あのコースを速く走るには、縁石に大きく乗り上げるような走り方が求められる。このクルマは、それがあまり得意ではないんだ」
「モナコの週末は本当に厳しかった。僕にとって唯一ポジティブなことは、自分たちの弱点がどこにあるかわかっていることだ。そして、それに何らかの対策をしないといけない」
(Mathias Brunner/Translation:Kenji Mizugaki)
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