2025.03.09
【2025年F1チーム別プレビュー/ハース】小松代表がもたらした進歩。躍進を続けて中団上位に浮上できるか
(c)XPB Images
バーレーンでのF1プレシーズンテストが終わり、2025年シーズンが3月14〜16日のオーストラリアGPで幕を開ける。10チーム、そして20人のドライバーたちは、今シーズンどのような活躍が期待され、どのような課題に直面するのか。長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏の見解を、チーム別にお届けする。今回は2024年コンストラクターズ選手権7位だったハースに焦点を当てる。
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■ハース:昨年終盤の強さを最初から見せられるかが鍵
小松礼雄代表のリーダーシップのもとで1年を過ごしたハースは、彼のビジョンによって変革を成し遂げた。チームの構造に大きな変更が加えられ、トヨタとの間に有望な提携が結ばれた。そして、新たなドライバーラインアップは、摩擦が予想されるものの、速さの上では申し分ない。
それでも昨シーズン終盤ほどの強さを持ってスタートを切るのは簡単ではないだろうが、昨年同様の進歩のペースを維持することができれば、ハースはミッドフィールドのライバルたちと強力に戦うことができるだろう。
■エステバン・オコン:初のチームリーダーの座を目指す
昨シーズン終盤、アルピーヌから早期にリリースされたことで、オコンはハースでの仕事を早く開始することができた。オコンはハースにおいてF1チームをリードする機会を初めて得られると感じており、それを最大限に生かそうと決意を固めている。
オコンはルーキーのチームメイトより経験豊富であることから、当然ながらエンジニアから意見を聞いてもらえる立場にある。彼はレース中、どのようなバトルにも対応できるだけのテクニックを持っていることをすでに証明済みだ。だが予選では、トップドライバーとして重要な、最後に見せる決定的な強みが欠けているように思える。ベアマンと対峙するなかで、リーダーの座を固めるためには、常に最高のパフォーマンスを発揮する必要がある。
■オリバー・ベアマン:ボスたちからの強力なサポートを得ているルーキー
経験豊富な指導者である小松代表は、お気に入りのベアマンを、ルーキーが犯しがちなミスから守るための方法を心得ている。
ベアマンはあらゆるプレッシャーを跳ねのけることができる強さを持っており、2024年の3回のスポット参戦のなかで、非常に速いこと、そして学習能力が高いことを証明済みだ。
すでに良くなじんだチームのなかで小松代表の指導を受け、フェラーリからはアカデミードライバーとしての全面的な支援を得られる環境にある。今年ベアマンは、コース上でオコンを打ち負かすことで、小松代表とフェラーリ代表フレデリック・バスールが彼を過大評価しているわけではないことを証明する必要があるだろう。
(Luis Vasconcelos)
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