2025.03.11
【F速プレミアム】
ひときわ目を引いたマクラーレンの競争力/スペイン人ライターのF1コラム
(c)XPB Images
3月14日からいよいよ2025年のF1シーズンが開幕する。今年はどのチームが速さを見せるだろうか。スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアが2025年シーズンのF1プレシーズンテストを語る。
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今の時代に信じられないかもしれないが、3日間のプレシーズンテストが経過した現在でも、チームのパフォーマンスに関して得られる情報量はまだ非常に限られている。バーレーンでは3日間のテスト期間中に約3900周の走行が行われたが、それでも昨年の知識に大きく頼り、その情報とコース上で見たものを照らし合わせて物事を理解する必要がある。少なくとも、そうしようと努める必要があるのだ。幸い、何らかの真実を指し示す兆候がいくつかあるので、詳しく見ていこう!
コース上のマシンを見て、視覚的にもパフォーマンスの観点からも明らかだったことのひとつは、いかにマクラーレンが競争力を持っているかということだ。もしグリッドがあったら、彼らのベストラップタイムは全チームのなかで5番グリッドにつけたに過ぎないが、ロングランでの彼らのペースは他の誰よりも明らかに速かった。特にランド・ノリスは非常に強そうに見えた。しかし、オスカー・ピアストリも同等にタイトル候補として考えるのが妥当だろう。そして、マクラーレンは確かにレースペースの点ではベストなプレシーズンテストを過ごしたが、昨年や一昨年のレッドブルほどリードしているわけではないので、圧倒的な勝利は期待できないかもしれない。
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現在のコンストラクターズチャンピオンの後ろには、半歩下がってフェラーリとメルセデスがいる。フェラーリはプレシーズンテストの最初の2日間は非常に好調だったが、最終日は少々厳しかった。フレデリック・バスールは、彼らの期待についてかなり正直だった。彼らはマクラーレンが勝利候補であることを知っており、フェラーリのテストが完璧ではなかったことを隠していない。
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しかし、バスールはテストにおける重要なポイントを全員に思い出させた。つまり、ドライバーたちは自分たちの燃料積載量やコンディションのことはわかっているが、他人のことは知らないということだ。わかっているのは、バーレーンのサーキットは驚くほど寒く風が強かったため、メルセデスにとって有利になる可能性のある異例のコンディションだったということだ。
特に、過去数シーズン、メルセデスのマシンは気温が高い場合にパフォーマンスを発揮するのに苦労していたことを考えると、なおのことだ。今のところ、彼らはフェラーリと同様に速く動いているが、考慮すべき要素がある。
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レッドブルはトップグループの最後のチームであり、他の3チームからそれほど離れていないことは間違いない。しかし、現チャンピオンのマシンは昨年のマシンと同様の問題を抱えているようだ。マシンは落ち着きがなく、ドライバーが望む以上に動いてしまっており、チームがレースシミュレーションよりもセットアップ作業に集中し続けたという事実は、彼らがまだ自分たちの発見したものに満足していないことを示している。
しかし、マックス・フェルスタッペンがドライバーを務めている以上、彼らを軽視するのは賢明ではないだろう。オーストラリアまで待ってみよう……。しかし、現時点では、彼らは明らかに4番手だ。
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プレシーズン最大のサプライズはウイリアムズだった。チームとしていくつかの悪い癖を捨て、ドライバーの望みどおりのマシンを作り上げ、新加入のカルロス・サインツがこの週のファステストラップを記録できたのは素晴らしいことだ。もちろんトップチームではないが、コンストラクターズ選手権で5位を争うには十分かもしれないし、チームにとっては驚くべき飛躍となるだろう。
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