2024.11.21

【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:F1スタッフの一部がラスベガスに入国できず


(c)XPB Images
 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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 F1は2年連続で異例の問題に直面している。ラスベガスGPで仕事をするためにアメリカに到着したスタッフの一部が入国を拒否され、一番早く利用可能な便で母国に帰国せざるを得なくなったのだ!

 2023年、ラスベガスが市内中心部で初めてグランプリを開催した際、パドッククラブのホスピタリティ部門で仕事をするスタッフや、F1エクスペリエンスのホストら約80名、およびチームのホスピタリティクルー数名が、アメリカ国内で仕事をして報酬を受け取るにあたって観光ビザや短期出張ビザでアメリカに到着したという理由で、入国を拒否された。
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 彼らは確かに短期出張として入国しようとしていたものの、入国審査で入国を拒否された。これは、F1が地元住民を雇用するよう強制するネバダ州のやり方だと多くの人々が考えた。

 今年の問題はグランプリの1週間前に始まった。パドッククラブとF1エクスペリエンスの経験豊富なスタッフの一部がロンドンからの直行便でラスベガスに到着したが、入国審査でアメリカへの入国を拒否されたのだ。そうなると申し立てをする権利がないため、彼らは全員空港で寝なければならず、一番早く利用できる便でイギリスに送り返された。

 両社は現在、同じフライトに向けて他のスタッフを選定しているが、彼らの入国許可が下りることを願うことしかできない……。その決定は完全に無作為に行われ、重大な法的根拠がまったくないからだ。

アイルトン・セナのルーツ
(c)XPB Images
 故アイルトン・セナの生涯を偲ぶ新たな展示会が、今週の11月23日土曜日に、イタリアのシチリア島にある小さな村シクリアーナで始まる。3度の世界チャンピオンの生涯を偲ぶ展示会や小さなミュージアム、記念碑などは数多くあるが、「アイルトン・セナの証言と起源の物語」の略称である『ASTRO』と名付けられたこの新しいミュージアムは、地元の村長ジュゼッペ・ザンビートの尽力により発見された、セナのシチリアのルーツにもとづく異なる物語を提供する。

 特にアイルトン・セナの大ファンであるモータースポーツ愛好家のザンビートは、憧れのセナのルーツを突き止めるのに多くの時間を費やした。セナの一族は自身の故郷の村出身だと考えたザンビートは、20世紀初頭にルイージ・セナがブラジルのサンパウロ市に移住し、同じくシチリア生まれのジョバンナ・マグロと結婚して、ふたりとも南米最大の都市サンパウロに定住したという証拠を発見した。ふたりは近所で育ったため、幼い頃からお互いをよく知っていた。やがて結婚し、もうけた子どものうちのひとりがアイルトンの母親であるネイド・ジョアナ・セナだ。

 ザンビート村長は、あまり知られていない彼の小さな町とのつながりを祝うために、セナの記念品と、セナの神話を追いかけて芸術に発展させたモデナ出身のアレッサンドロ・ラスポーニが描いたアイルトンの肖像画を展示した。ラスポーニは、ザンビートの若い頃のアイドルが誰だったのかを知る機会がなかったものの、その情熱のおかげで、作品を通してチャンピオンの姿だけでなく、死後30年経った今でも若いモータースポーツファンの関心をかき立てる男の偉大さを表現することができた。

憶測広がるニールス・ビティヒの解雇理由
(c)XPB Images
 FIAの内部関係者によると、ブラジルGPの予選中に赤旗を出すのが遅れたために、ニールス・ビティヒがFIAから突然解雇されたといううわさは大きな間違いだという。このうわさは陰謀論にもとづいていた。それによると、当時のレースディレクターは、誰かが暫定的にマックス・フェルスタッペンをトップ10からノックアウトするのを待ってから、誰も新たに走行に出られないほど遅いタイミングでQ2セッションを止めたのだという。この遅れは、フェルスタッペンを妨害しようという意図によるもので、彼はFIA会長モハメド・ビン・スライエムの個人的な攻撃の犠牲になったのだということだ。
 しかし、それらの理論はすぐに事実によって否定された。まず、Q2でランス・ストロールがクラッシュした時点で、フェルスタッペンがかろうじてトップ10に入っていたのは事実だが、チームのシステムのGPSの問題により彼は最初のフライングラップで渋滞に巻き込まれ、ラップタイムが遅くなっていた。クラッシュしたストロールが走行を続けようとしたため、レースディレクターはすぐにセッションを止めることができなかったが、いずれにせよ、このカナダ人がウォールにぶつかった3秒後に、ルクレールはフェルスタッペンのQ3進出を阻んだ。

 ヴィティヒがセッションを止めるまでにさらに37秒かかったという事実は、フェルスタッペンの状況を何も変えることはなかった。ストロールがクラッシュしたコーナーと、最終的にマシンを止めた別のコーナーでイエローフラッグしか出なかったとしても、フェルスタッペンがラップタイムを改善することは不可能だったから、レッドフラッグのタイミングに関係なく、彼はQ2で敗退することになっていただろう。

 なお、ブラジルGPの予選後にフェルスタッペンとチーム代表のクリスチャン・ホーナーがビティヒを非難したため、ファンはヴィティヒの決断の遅れが解雇につながったと信じたが、事実はそうではないことを示している。

(Translation: AKARAG)

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