アロンソはF1を去るべき時か? 元チームメイトのマッサ、「正しいタイミングでの決断」を促す?
F1において、“挑戦し続けること”と“現実を受け入れないこと”の境界線は紙一重だ。そして元グランプリドライバーのフェリペ・マッサは、フェルナンド・アロンソがその境界線を踏み越えつつあるのではないかと見ている。
アストンマーティンが2026年シーズンの厳しいスタートに苦しむ中、かつて“究極のファイター”と称されたアロンソは、今やライバルだけでなく、期待に応えてくれないマシンとも戦っている。
2010年から2013年にかけてフェラーリでチームメイトだったマッサは、アロンソへの敬意を隠さない一方で、懸念も明確に示している。
「ドライバーとして彼のことは本当に好きだよ」と、スペインの『Sport』に対してマッサは語った。
「間違いなく、これまで戦ってきた中で最高の相手だった。だからこそ、F1を楽しみ続けてほしいと心から思っている。ただ、今はあまり楽しめていないんじゃないかとも感じる。実際、多くの問題を抱えているからね」
続けてマッサは、誰もが口にしづらい問いを投げかけた。それは「まだ続ける価値があるのか?」というものだ。
「ただ同時に、去るべき時が来たと理解したなら、その正しいタイミングで決断してほしいとも思う。フェルナンドのようなドライバーが、集団後方で戦うべき存在だとは思わない」
「他にも楽しめるカテゴリーはたくさんあるし、そこでレースを満喫することもできるはずだ。とはいえ、ドライバーとして彼を非常に尊敬している」
元チームメイトからのメッセージは明確だ。アロンソほどのドライバーが“サバイバルモード”に甘んじるべきではない、ということだ。

マッサの指摘はそこで終わらない。2017年末の引退後、F1復帰を考えたことはあったかと問われると、マッサはそれを否定、スポーツマンは年齢には抗えないと述べ、アロンソにとってもそれは同じであると示唆した。
「僕? それは絶対にあり得ない。あれが辞めるべき正しいタイミングだった」とマッサは断言する。
「スポーツにおいて年齢は非常に重要なんだ。フェルナンドは良い仕事をしている。ただ、チームメイトは(シャルル・)ルクレールでも(ランド・)ノリスでも(ジョージ・)ラッセルでもない」
この比較は意味深だ。アロンソの基準をさりげなく再定義しているとも言えるからだ。さらに、現チームメイトのランス・ストロールに対して、皮肉を交えつつ、マッサはこう付け加えた。
「ただ、フェルナンドなら65歳になってもストロールには勝てるだろうね! でも、やはり引き際というものは理解すべきだと思う。(ルイス・)ハミルトンだって、そう遠くないうちにそうするはずだ。もしかしたら、他のことに挑戦するタイミングなのかもしれない」
これは単なる批判ではなく冷徹な現実だ。たとえ伝説的な存在であっても、いずれはその座を譲る時が来るのである。
