2025.11.15
【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:アウディF1に生まれ変わるザウバー。ファクトリー内のロゴも移行中
(c)AUDI AG
事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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スイスの情報筋によると、ザウバーとアウディのアイデンティティの移行作業がヒンウィルのファクトリーで進行中だという。最近チームの本部を訪れた人たちによると、ファクトリー内にはザウバーの名前やロゴはほとんどなく、建物の壁にアウディの4つのリングのマークが目立つようになってきたという。
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アウディはチームの元の名前の記憶をすべて消し去ることに非常に熱心で、数年前に獲得したチームに独自のアイデンティティを刻み込むことに懸命に取り組んでいるようだが、正式な改名は、FIAが2026年F1世界選手権の公式エントリーリストを発表する1月初めまで行われない。
同じ情報筋によると、ヒンウィルで社内式典が行われ、アウディの新しいギアやアイデンティティキットがすべてスタッフに公開される予定だ。このイベントはアブダビでのオフシーズンテストと、12月24日から始まる義務的な冬季休業の間に行われるという。
ある意味、これはレッドブルがミナルディの名前にやったことの繰り返しだ。オーストリアの企業がイタリアの小さなチームの経営権を握り、チーム名をスクーデリア・トロロッソに変更した瞬間から、チームの以前の名前に関するすべての言及はすぐに削除され、スタッフは二度と公にその名前を口にしないよう指示されたのだ。
■ブラジル出身の元F1ドライバーたちが集合(c)XPB Images
ブラジルはF1において非常に豊かな伝統を育んでいるため、インテルラゴスのパドックにブラジル出身の元グランプリドライバーが大勢集まっていたのも不思議ではない。そして何人かが鉢合わせすると、サーキットにはセレブリティレースにふさわしいグリッドを構成できるほどの人数がいるかもしれないと冗談を言った。
その不在が一番目立っていたのは、3度の世界チャンピオンであるネルソン・ピケだった。グランプリ開催前の数日間に義理の息子マックス・フェルスタッペンの訪問を受けていたピケは、彼をブラジリア郊外の改修された国際サーキットへ連れていくほどだった。ピケは、孫娘と一緒に家にいることを好んだ。彼女はモナコに住んでいるため、一緒に過ごせることがほとんどないからだ。
息子のネルソンJr.はサーキットにいて、自身のメディア対応で忙しかったが、パドックで一番の有名人はエマーソン・フィッティパルディだった。2度の世界チャンピオンである彼は、息子や孫がサポートカテゴリーのレースによく出ているため、定期的にグランプリを訪れている。
ルーベンス・バリチェロは、息子のエドゥアルドがWEC最終戦に出場したバーレーンから、土曜日の夜に飛行機で到着した。また、フェリペ・マッサも、FIAとバーニー・エクレストンに対する訴訟を抱えているにもかかわらず、日曜日に現地に姿を見せた。元トヨタのドライバーであるクリスチアーノ・ダ・マッタは、20年以上ぶりにグランプリを観戦し、アローズとティレルのドライバーだったリカルド・ロセットも4日間のイベントに参加した。ベテランのアレックス・ディアス・リベイロもイベントに参加する予定だったが、インテルラゴスに行くには体調が悪すぎた。マーチとコパスカーに所属していたこのドライバーは、数年前の事故から完全には回復していなかった。
■ボルトレートの愛称(c)XPB Images
サーキットに続く丘をクルマで登っていくと、ザウバーの帽子をかぶり、背中に蝶の羽根をつけたブラジルのファンがたくさんいるのが目に入る。これはグランプリを観戦する外国人全員を困惑させる光景だ。蝶を意味するポルトガル語は「borboleta」で、特にブラジルのアクセントで話すとボルトレートと大変よく似ているため、母国ではこの若きザウバーのドライバーを、愛情を込めて呼ぶ言葉となっている。
ガブリエル・ボルトレートをフォローしているソーシャルメディアのアカウントのなかには、あの脆い昆虫の男性的な造語として「ボルボレト」と呼んでいるものもある。そして、この若者のグリッドポジションの真向かいには、背中にプラスチックの翼をつけた少なくとも12人のファンが座り、ボルトレートがアウトラップ後にグリッドに来るたびに、そしてレース開始前にザウバーのマシンの横に並ぶたびに、ドライバーの名前とニックネームを連呼していた。
(Translation: AKARAG)
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