バーレーンテスト1のレースシミュレーションでは、フェラーリとメルセデスが好調。マクラーレンは苦戦か
F1バーレーンテスト1回目でルイス・ハミルトンが走ったレースシミュレーションを見ると、フェラーリSF-26が少なくともシーズン序盤にはフロントランナーになる準備ができているように見える。
年明け以降、大きな話題を提供してきたのは、メルセデスやレッドブルだった。メルセデスは、走行中の高温時にはエンジンの圧縮比を制限値より引き上げる方法を見出したとみられ、ライバルたちがFIAに対処を求めている。一方、レッドブルは、初めて自社製パワーユニットを製造したにもかかわらず、信頼性の問題が少なく、印象的なタイムも記録したことを、誰もが驚きを持って受け止めた。
ライバルたちのように世間をにぎわすことはないフェラーリだが、先週のテストで見せたレースシミュレーションのデータには注目が集まっている。

テストにおけるラップタイムからは多くを読み取れないことは周知の事実であるが、レースシミュレーションでの走りを見れば、パフォーマンスの一端を感じ取ることはできる。バーレーンでの1回目テスト最終日には、メルセデス、マクラーレン、フェラーリがいずれもグランプリシミュレーションを実施したため、ある程度の比較を行うことが可能になった。なお、フェルスタッペンとレッドブルは数回のロングランを行ったものの、レース距離を通して走り切ることはなかった。
2月13日午前セッションで、メルセデスのジョージ・ラッセルが走行。まずユーズドC3タイヤで16周の計測ラップを行い、その後C2タイヤで17周、最後にC1タイヤで19周を走って合計52周の計測ラップを走り、シミュレーションを完了した。インラップおよびアウトラップ(各スティントで2周ずつ)は、各チームが独自の方法でピットストップを行っていたため、比較対象としては除外し、2回のピットストップを挟んだラッセルの52周の合計タイムは1時間26分43秒067で、平均ラップタイムは1分40秒058だった。

午後にはチームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリが同様のランを開始した。ただ、彼の場合、最終スティントの5周目に赤旗のため中断しなければならなかった。第2スティント終了時点で、アントネッリは午前中のラッセルよりもかなり速く、33周の計測ラップでチームメイトに対して35秒以上の差を築いていた。

フェラーリのハミルトンと、マクラーレンのオスカー・ピアストリは、アントネッリと同時刻に、ほぼ同等の路面および気象条件下で走行した。そのなかでフェラーリのペースは実に印象的だった。ハミルトンがタイヤを装着した順序はメルセデスとは少し異なり、ユーズドC3で17周、その後C1で17周、最後にC2で18周を走行。合計タイムは1時間25分50秒276で、ラッセルより50秒以上速かった。
もっともアントネッリは第2スティント終了時点で、ハミルトンよりソフト寄りのコンパウンドを使用しながら、フェラーリより速いペースで走っており、両チームは互角に見える。
一方、マクラーレンは、タイヤプランが異なっていたため、メルセデスおよびフェラーリとの単純比較は容易ではないものの、レースペース面でやや苦戦しているように見えた。ピアストリは、新品だがハード寄りのC2タイヤで11周という短い第1スティントから始まり、その後C1で20周、最後にユーズドC3タイヤで21周を走ってシミュレーションを終えた。終盤デグラデーションが進み、ターン10とターン1でわずかにコースを外れて2回ミスをしたことで、ピアストリは約5秒を失い、最終的な総タイムは1時間26分56秒333だった。ミスをした2周で失ったタイムを除外したとしても、同時刻に同じようにフルタンクでレース距離を走り始めたハミルトンと比較して、ピアストリは丸々1分遅かった。

バーレーン1回目テスト最終日のレースシミュレーションだけを見れば、マクラーレンがメルセデスやフェラーリと同等の競争力を発揮していたとは言い難い。ただ、繰り返しになるが、テストのタイムは常に慎重に解釈すべきであり、今週のテストでの状況を確認していく必要がある。