マクラーレンの優位性は揺らいでいるのか。ノリスは「2025年のレースペースを完全には引き継げていない」と明かす
現F1世界チャンピオンであるマクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チームのランド・ノリスは、マクラーレンの2026年型マシン『MCL40』には、昨シーズン彼を栄光に導いたレースペースの威力がまだ備わっていないかもしれないと語った。
マクラーレンは、技術規則の大幅な変更が行われる前の最後の年であった2025年を圧倒的な成績で終えたが、2026年のプレシーズンテストでは厳しい現実を突きつけられている。これまでのところ、MCL40は純粋なスピードという点で有望なポテンシャルを示しているが、昨年ノリスが戦略的にドライビングし、タイヤを温存して、ライバルが失速した際に優位に立つことを可能にしたリヤタイヤのマネージメントの卓越性をまだ発揮できていない。

バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われている2回目のプレシーズンテストの2日目、ノリスは現状について率直に語った。チームが昨年有していたレースペースを今年の新しいシャシーに引き継げたかどうかと問うと、ノリスの答えは現実を思い知らされるようなものだった。
「今のところ、答えはノーだ。僕たちは昨年ペース面で優位に立った。だからレースに臨むにあたって、(他の人たちよりも)スローペースでドライブすることができた。状況はよくなっていったし、それからもっと速く走れるようになった」
勝つために“ゆっくり”走るという贅沢は消え去ったようだ。この2回目のテストでは2日続けてメルセデスが総合トップタイムを記録した一方で、マクラーレンは追いつこうとすればするほど、自らを苦しめることを痛感している。

2026年の技術規則の変更は、序列をリセットすることを目的としたものだったが、マクラーレンは最大の武器であるリヤエンドの安定性と温度マネージメントの能力を失ったようだ。トップチームに対抗するため、ノリスはマシンをオーバードライブせざるを得なくなり、スライドとオーバーヒートの悪循環に陥っている。
「今のところ、少し調子が悪い。他のドライバーのレースペースに対抗するには、僕たちはもう少しプッシュしなければならない。そうするとさらにデグラデーションが進む」
「だから(昨年のレースペースを)完全に引き継いだわけではないけれど、いくらかはあると思う。昨年の強みだったものが、今シーズンも強みであり続けるだろうと確信している」
チームメイトのオスカー・ピアストリはテスト2日目を総合2番手で終えたものの、基本的な数字は『サンデー・スペシャリスト』の称号が剥がれつつあることを示唆している。

「バランスを適切なウインドウ内に入れるだけでもたくさんの作業がある」とノリスは述べた。
「昨年マシンは非常によく機能したんだ。理解するのは難しかったけれど、うまく機能した」
「このマシンはまだ非常に初期の段階にある。だから引き続き調べるつもりだ。たとえクオリティが低かったとしてもいい日曜日を過ごせるとわかっていたから、(今年も)そうなるといいね。いつもそれを楽しみにしていたんだ」
シーズン開幕が迫るなか、ノリスがウォーキングのファクトリーで働くメンバーに送るメッセージは明確だ。それは、「セーフティネットはなくなった」ということだ。
「レースペース、タイヤの冷却など、あらゆる面においてチームは懸命に取り組んでいる。でも今のところは、ほとんどの分野で改善していく必要がある」
