2026.02.19

アストンマーティンが現場の体制を強化。エンジニアとドライバーのより円滑なコミュニケーションを目指す


2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン 1日目) フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
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 アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームの現場での体制が変更されたことが明らかになった。

 F1で勝てるチームになるというアストンマーティンの意欲は、事業のあらゆる分野に広がっている。最先端のファクトリーは、チームのエグゼクティブチェアマンであるローレンス・ストロールによる最初の大きな意志表示であり、それに続いてF1で最も近代的かつ先進的な風洞の完成、チームの技術陣を率いるエイドリアン・ニューウェイの加入があった。

エイドリアン・ニューウェイ代表(アストンマーティン)
2026年F1プレシーズンテスト(第1回バーレーン 2日目) エイドリアン・ニューウェイ代表(アストンマーティン)

 アストンマーティンの2026年型マシン『AMR26』の最初の走行に見えたように、これほど驚異的な成長ペースにはかなりの数の失敗が伴う。ある意味、しかしはるかに大きな意味では、3年前にジェームズ・ボウルズがウイリアムズに加入した際に同チームが辿ったのと同じプロセスをアストンマーティンは経験している。元メルセデスのエンジニアであるボウルズは、ウイリアムズがライバルからどれほど遅れをとっているかを理解し、開発プロセスを加速させるために大きなリスクをとった。そして、2024年の初めと、今年の初めにその代償を支払うことになった。

 今度はアストンマーティンがそのプロセスをたどる番だが、その程度はウイリアムズより大きい。ニューウェイは、レッドブルのような能率のいい組織でうまく機能した新しいアイデアやプロセスを持ち込んでいるが、アストンマーティンのエンジニアリングチームにとっても生産部門にとっても、彼の要求と期待に応えるのは難しいのだ。

 AMR26の一部のパーツ、特にギヤボックスとトランスミッション全体が、ニューウェイが期待した基準に到達していないことは明らかだ。この約20年において、アストンマーティンがこれらのパーツをデザインし、製造しなければならなかったのは今回が初めてだった。しかし、それはさらなる変化が起こらないという意味ではない。ニューウェイは、チームがあらゆる分野で成長する必要があると考えている。

ランス・ストロール(アストンマーティン)
2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン 1日目) ランス・ストロール(アストンマーティン)

 そのためトラックサイドのエンジニアリングチームに変更があり、ふたりのレースエンジニアが追加のサポートを受け、体制が強化された。これに伴い、元トラックサイドチーフエンジニアのクリス・クローニンがフェルナンド・アロンソのシニアレーシングエンジニアに昇進し、アンドリュー・ヴィザードが引き続きアロンソのレースエンジニアを務めることになる。この新しい取り決めによって、ヴィザードはガレージを拠点とするチームと連絡を取り合い、クローニンに情報を伝えることになる。

 またチームメイトのランス・ストロールのエンジニアリングチームにも同じプロセスが適用され、2025年までストロールのレースエンジニアを務めていたゲイリー・ギャノンが、シニアレースエンジニアに就任する。元パフォーマンスエンジニアのステファン・グラスがストロールのレースエンジニアとなり、ガレージを拠点とするチームとギャノンの間で橋渡し役を務める。

 これは複雑な取り決めのように見えるが、トップチームの運営方法と一致している。こうすることで、レースエンジニアのヴィザードとグラスが、ガレージとファクトリーのエンジニアリングチームと協議を行い、それぞれシニアレーシングエンジニアのクローニンとギャノンに最も関連性の高い情報を伝えることになる。これによりクローニンとギャノンは、ガレージやファクトリーでの議論を聞くことなく、ドライバーとのコミュニケーションに完全に集中できるようになる。

 円滑なコミュニケーションはアストンマーティンのコース上での効率性を向上させるはずだが、AMR26が競争力と信頼性を持つまでは、これらの体制変更の成果は見えにくいだろう。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン 1日目) フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)


(Text : GrandPrix.com)

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