2025.10.31

来季用F1タイヤテストにザウバーとメルセデスが参加。キャデラック移籍を前にしたボッタスがW16ミュールカーで走行


ピレリF1タイヤテスト(メキシコ) バルテリ・ボッタス(メルセデス)
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 F1メキシコシティGPの後の10月28日と29日、アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスでピレリが2026年F1タイヤ開発テストを実施した。初日はキック・ザウバー、2日目はメルセデスが協力してマシンを走らせた。

 来年用タイヤのテストのために、各チームは、来季マシンに予想される空力特性をシミュレートするよう改造したマシンを用意している。初日はキック・ザウバーのレギュラードライバー、ガブリエル・ボルトレートが現行ザウバーC45をベースにしたミュールカーを走らせた。2日目にはメルセデスが今季型W16シャシーをベースにしたミュールカーを持ち込み、リザーブドライバーのバルテリ・ボッタスとフレデリック・ベスティがステアリングを握った。

 低グリップの路面のアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスに、ピレリはソフト寄りのC3からC6まで4種類のコンパウンドを持ち込んだ。テスト初日、ボルトレートは序盤4時間にはC5とC6のプロトタイプタイヤのみを使用して走行し、午後には路面温度が上昇して50度を超えたため、ハード寄りのC3とC4のコンパウンドに切り替えた。

ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)
ピレリF1タイヤテスト(メキシコ) ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)

 ピレリの報告によれば、「午前中はパフォーマンス走行に重点を置き、ピレリのエンジニアがラップタイムの観点から異なるコンパウンド間の差を評価するのに役立った。午後には、午前中に特定された最良の選択肢を、最大15周のロングランでテストし、デグラデーションのレベルを測定した」ということだ。

 ボルトレートは136周、合計585.344kmを走り、ベストタイムは45周目に記録された1分19秒089だった。

 翌29日にはボッタスとフレデリック・ベスティが、メルセデスのマシンでタイヤテストを行った。まずボッタスがW16ベースのミュールカーで走行、ボルトレートと同様のプログラムでC3からC6のコンパウンドをテストした。

バルテリ・ボッタス(メルセデス)
ピレリF1タイヤテスト(メキシコ) バルテリ・ボッタス(メルセデス)

 ウォームアップラップを挟んだパフォーマンス走行を数回行った後、ボッタスはロングランにおいてC3コンパウンドの評価を行った。2026年にキャデラックのレギュラードライバーになることが決まっているボッタスにとって、今回の走行はメルセデスのリザーブドライバーとして最後のタイヤテストになる見込みだ。

バルテリ・ボッタス(メルセデス)
ピレリF1タイヤテスト(メキシコ) バルテリ・ボッタス(メルセデス)

 午後にはボッタスからマシンを引き継ぎ、ベスティがロングランにおいて異なるタイヤ構造のテストを行った。この日、ボッタスは112周を走りベストタイムは1分18秒204、ベスティは49周のなかで1分19秒657を記録した。

フレデリック・ベスティ(メルセデス)
ピレリF1タイヤテスト(メキシコ) フレデリック・ベスティ(メルセデス)

 次回タイヤテストは、最終戦後の12月9日にアブダビにおいて、全チームが参加して行われる。この公式テストでは、1台がミュールカーで確定版の2026年用タイヤを装着してレースドライバーが走り、もう1台は通常のレースカーを使用してルーキードライバーが走行を行う。



(Text : GrandPrix.com)

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