2022.07.01

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開発継続か2023年へのリソース振り分けか。フェラーリにとって正念場となる7月の4レース


(c)XPB Images
 2022年F1世界選手権で最終的に成功を勝ち取ろうと目論むフェラーリにとっては極めて重要となる一連の戦いが、今週末のF1第10戦イギリスGPから始まる。チームにとって、シーズンのゆくえを左右するのは7月になりそうだ。7月には、5度の週末でグランプリ4戦が行われるが、その間チームにはミスを犯したり、好機を逸したりできる余裕は一切ない。勝利のパターンを取り戻し、マックス・フェルスタッペンおよびレッドブル・レーシングとの差を縮めるために、フェラーリはこれら4戦に全力で臨もうとしている。
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 前戦のF1カナダGPでは、シャルル・ルクレールが2度にわたりパワーユニットのパーツを交換したことで二重のペナルティを科されたが、これは次のシルバーストンから全面的な戦闘モードに突入しようと考えるフェラーリが採った戦略の一環だった。シルバーストン、その翌週に第11戦オーストリアGPが行われるレッドブルリンク、いまから3週間後に第12戦フランスGPが開催されるポール・リカール・サーキットは、いずれもF1マシンが競争力を発揮するためにパワーとトップスピードを最大化することが極めて重要なコースだからだ。

 7月の最後には、サマーブレイク前の最終レースとなる第13戦ハンガリーGPが予定されている。ハンガロリンクのコースレイアウトにおいて、それら2要素の優先度は高くないものの、低速コーナーで優位性をもつフェラーリは、優勝を狙えるチャンスも十分にあると確信しているようだ。

 シルバーストンとその後の2レースでは、ルクレールがカナダGPで導入された新しいパワーユニットのコンポーネントを、組合せを変えて使用する。これは、パワーユニットをセーブしたり、マシンのスピードに影響するようなマネジメントを行ったりすることなく、スタートからフィニッシュまで全開で走れるようにするためだ。

 さらに、ルクレールは当初今週末のシルバーストンからの導入を想定して開発されたリヤウイングを、既にカナダで使い始めている。これは、トップスピートを底上げしつつ、2022年型マシンF1-75のダウンフォース全般にはそれほど影響を及ぼさないものだ。モントリオールではこのパーツがひとつしかなかったので、ルクレールはフリー走行やかなりのウエットコンディションだった予選において、これを損傷しないよう極めて慎重に走らざるを得なかった。しかし、今週末は4つ揃うので、ルクレールもカルロス・サインツも、新品のリヤウイングの予備が用意された状態で戦うことが可能になる。

 新しいリヤウイングに関連して、フェラーリはF1-75のフロアとフロントウイングのエンドプレートにも、それぞれの課題に応じて微修正を施す。これらをカナダで先に導入されたリヤウイングと連動させて、より高い効果を出すことを目指す。

 チーム代表のマッティア・ビノットは、今後4戦の重要性を認めたうえで、来たるイギリスGPを「我々のパッケージに達成可能な成果を挙げて、完璧な週末にしなければならない」と語った。

 ビノットはまた、タイヤ交換について、細部まで徹底的な調査を行ったとして次のように述べた。「タイヤ交換手順に関する全面的な分析を行った。このところ、ピットでの遅れが頻発しているからだ。もはや偶発的とは言えず、明らかに体系的な問題だ」

 チームがカナダ、アゼルバイジャン、モナコで抱えていた諸問題に関する包括的な事後分析が、マラネロで実施された。その結果は早くも今週末のシルバーストンで各種の修正として反映される予定になっている。

 7月末までに、フェラーリは今年少なくともひとつのタイトル獲得がまだ現実的なのか、あるいはより良いオプションとして、F1-75の開発を即時停止して、チームの作業とリソースをすべて2023年のマシン開発に充てるべきかを知ることになる。7月は、フェラーリにとってそれほど重要な月なのだ。

(Grandprix.com/Translation: AKARAG)

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