2026.02.24

PUのエネルギー管理はレッドブルがリードか。ラッセルが賞賛の一方、メルセデス勢も大幅進歩「差は劇的に縮まった」


2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン 1日目) ジョージ・ラッセル(メルセデス)
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 メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チームのジョージ・ラッセルは、パワーユニット(PU)のエネルギーのディプロイメントについて、オラクル・レッドブル・レーシングが依然として最も優れた武器を持っていると信じている。しかしバーレーンでの2回目のプレシーズンテストを終えて、もはやメルセデスが恐ろしいほどのディプロイメントの懸念に直面しているわけではないとラッセルは主張した。

 バーレーン・インターナショナル・サーキットの砂漠の照明の下で、各チームがガレージを片づけ、タイミングスクリーンも静まり返るなか、ひとつだけ明らかなことがあった。それは、2026年から始まる新型PU時代は、ディプロイメント戦争になるということだ。ラッセルは、レッドブルのバッテリー放出が最も大きな衝撃を与えたとバーレーンで語った。

「彼らのディプロイメントは、グリッド上では間違いなく依然としてベストなものに見える。彼らは称賛に値する」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン 2日目) マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 先週、パドックではレッドブルのストレートでの圧倒的な強さは不吉なほどだと囁かれていた。ラッセル自身も以前、そのアドバンテージを「かなり恐ろしい」と表現し、メルセデスのトト・ウォルフ代表はその差は1周あたり最大1秒にも及ぶ可能性があると示唆した。

 しかし風向きは変わった。バーレーンで6日間にわたり絶え間なくデータ収集を行った結果、ラッセルは、メルセデス製PUを使用するチームが大きく挽回したと考えている。

「みんなにとってちょっとした驚きだったと思うので、メルボルンでどう変わるか見てみよう」

「メルセデスPU搭載チームは、先週の(テスト1回目の)初日から大きく進歩したと思う。だからその差は劇的に縮まった。でも僕たちは今テスト6日目なのに、(開幕戦が行われる)メルボルンではフリー走行は3時間しかない。それが一番の懸念点だ」

ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン 3日目) ジョージ・ラッセル(メルセデス)

 この最後の一文には重みがある。テストでは実験が可能だが、レースの週末はそうではない。アルバートパーク・サーキットのパドックに到着したら、ディプロイメントを微調整するための6日間という贅沢は許されない。レース前のフリー走行はたった3時間しかないのだ。

 バーレーンでのテストでは、メルセデスとフェラーリがシーズン序盤に優位に立つのではないかと見られていたが、ラッセルの目にはレッドブルのエネルギーマネジメントが依然としてベンチマークとして映っている。その背後ではマクラーレンが熾烈な争いを繰り広げており、この4チームはすでに明確なトップ集団を形成している。レッドブルのローレン・メキース代表でさえ、今のところはメルセデスとフェラーリがわずかに総合的に優位かもしれないと認めているが、ハイブリッドの複雑さが具現化したシーズンにおいては、単純な空力バランスだけではすべてを語ることはできないかもしれない。

■レース展開を根本的に変えるエネルギーディプロイメント

 エネルギーディプロイメント、つまり電力をいつ放出し、いつ回収し、そしてラップを通してどれだけ積極的に電力を管理するかが、まさに2026年の序??列を決定づけるだろう。ラッセルは、これがレースの展開を根本的に変えるだろうと考えている。

 新しいマシンは前のマシンについていくことが容易になったかと問われたラッセルは、こう答えた。

「間違いなくそうだね。というのも、マシンのエアロが小さくなって乱流が減ったからだ」

オスカー・ピアストリ(マクラーレン)&ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン 3日目) オスカー・ピアストリ(マクラーレン)&ジョージ・ラッセル(メルセデス)

 空気の流れがきれいになることで、ドライバーはコーナーを通過する際に前を走るマシンについていきやすくなるかもしれない。しかしラッセルは、真の差別化要因は別のところにあると主張する。

「以前の世代と比べて、今年の大きな違いは、マシンとドライバーにおけるエネルギーディプロイメントが変わることだ。ドライビングスタイルによって、それが空力の乱れをはるかに上回るだろう」

「だから(これまでとは)違ったレースが見られるだろう。メルボルンやジェッダのようなロングストレートが多数あるサーキットでは、レースは非常に魅力的なものになると思う」

 風の強いエリアと、ヘビーブレーキングが求められるコーナーのあるメルボルンが最初の戦いの場となあり、その次にジェッダの広大なストレートが舞台になる。どちらのサーキットでも、バッテリーの放出タイミングが、ポジションを守るか、それとも姿を消すかの分かれ目となる可能性がある。ディプロイメントの正確さにおいては、レッドブルが依然としてリードしているかもしれない。しかし、ラッセルの言うことが正しいのであれば、メルセデスはその差を警戒すべきレベルから、攻められるレベルまで縮めたということだ。

 ??そして、F1の新たなエネルギー時代において、ストップウォッチはただ速度を測るだけでなく、誰が最も正確にボタンを押したのかを評価することになるだろう。

ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン 1日目) ジョージ・ラッセル(メルセデス)


(Text : autosport web)

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