2026.02.23

メルセデスF1代表、圧縮比検査変更の可能性には冷静も、ライバルたちに不満「4メーカーがFIAに圧力」


2026年F1プレシーズンテスト(第1回バーレーン) トト・ウォルフ代表(メルセデス)
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 FIAがF1エンジンの圧縮比チェック方法に関する規則変更を行うかどうかを電子投票にかける方針を示したことを受け、メルセデスのトト・ウォルフ代表は検査方法が変わっても問題ないと述べた。一方で、ライバルのパワーユニットマニュファクチャラーたちが合法のシステムを問題視し、FIAに圧力をかけたと、不満も漏らした。

 2026年の新規則で、エンジンの最大圧縮比がこれまでの18:1から16:1へと引き下げられた。しかしFIAの検査が常温で行われることから、メルセデスは走行中に温度が上がった状態のみ高い圧縮比を実現する手法を見つけたと考えられている。そのため、他のパワーユニットマニュファクチャラーは検査方法の変更を求め、今年8月から130度でも検査を行うという案を採用するかどうか、投票が行われることになった。

ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン) ジョージ・ラッセル(メルセデス)

 ウォルフは当初この話題について、「我々にとってはどちらでも構わない。現行規則のままでも、FIAの提案が電子投票で承認されても問題はない」とだけ述べていた。

 しかし追及を受けると、「大したことでない問題を大げさに騒ぎ立てているように思う」と強調。「仮に取り沙汰されている数値が事実なら争う理由も理解できるが、実際にはそこまでの話ではない」と述べた。

 メルセデスは、圧縮比を引き上げたとしても性能面での優位性は無視できるレベルであると主張している。「現行規則のままでも、新しいチェック方法になっても、我々にとって大きな違いはない。スポーツの“良き一員”でありたい」とウォルフは言う。一方で、他のPUメーカーの動きには疑問も投げかけた。

「哲学的には反対ともいえる。規則は守られるべきだし、統括団体(FIA)と密接に事を運ぶべきだ。しかし他の4つのPUマニュファクチャラーがFIAに強い圧力をかけたら、どうすればいいのか。抗議を受けて争うこともできたが、それが望ましい姿なのか」

「F1は実力主義であり、バランス・オブ・パフォーマンスのような考え方は望んでいない。規則に従ってコンポーネントを開発し、適法と確認されたものに対して、他チームが結束して問題視する。それが正しいあり方なのか」

「哲学的には私は賛同できないが、こうしたことはF1の50年の歴史の中で繰り返されてきた。今回は我々がその立場になったということだ。次は我々が誰かに対して同じことをする番かもしれない」

 今年からメルセデス製パワーユニットを搭載するアルピーヌのマネージングディレクター、スティーブ・ニールセンも、「これまでにも似たようなケースはあった」と認め、「開幕直前にこの話題が中心になるのは残念だが、FIAが適切に対処し、前進することを期待している」と述べた。

スティーブ・ニールセン(アルピーヌ)&トト・ウォルフ(メルセデス)&グレアム・ロードン(キャデラック)
2026年F1プレシーズンテスト(第2回バーレーン 2日目) スティーブ・ニールセン(アルピーヌ マネージングディレクター)&トト・ウォルフ(メルセデス代表)&グレアム・ロードン(キャデラック代表)

 一方、エンジンが高温の状態で圧縮比チェックを行うべきだと主張してきたフェラーリのフレデリック・バスール代表は、「現時点で明確な決定は出ていない」と説明。「最終的な結論が出ないままメルボルンへエンジンを送らなければならないのは難しい状況だ」と明かした。

 それでもバスールは、「我々はシステムを信頼する必要がある。最終的には解決策が見つかると信じている。F1のガバナンスのプロセスに従うべきだ」とやや融和的な姿勢を示し、「問題そのものというより、タイミングの遅れが残念だ」と述べた。

ジョージ・ラッセル、アンドレア・キミ・アントネッリ、トト・ウォルフ代表(メルセデス)、ルイス・ハミルトン、フレデリック・バスール代表(フェラーリ)
2025年F1第16戦イタリアGP ジョージ・ラッセル、アンドレア・キミ・アントネッリ、トト・ウォルフ代表(メルセデス)、ルイス・ハミルトン、フレデリック・バスール代表(フェラーリ)



(GrandPrix.com)

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