【】勝者たちの手元にズームイン!@ブラジル現地情報

11月13日

「ブラジルのみなさん、聞こえますかー?」と、まず叫んでみたくなるブラジルGP。アメリカとメキシコの連戦を経験した我々にとって、もはや大した時差ではない……と言いたいところですが、やっぱり日本のみなさんにとっては眠れない週末。まずは景気づけのフロム・ザ・パドックをお送りします。今回もムッシュ柴田氏お休みにつき、尾張氏にレポートしていただきます。

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ブラジルGPは1973年に初めてF1を開催。それ以来、開催地が変わった時期があるものの毎年開催されている数少ない伝統あるグランプリだ。ちなみに今季19戦でブラジルより古くから現在まで連続開催しているのは、モナコGP(1955年〜)、イギリスGP(1950年〜)、イタリアGP(1950年〜)のみ。そんな歴史のあるインテルラゴスは1990年代からほとんど改修が行われておらず、F1の興行主であるFOMから、さんざん改修の要請があったと聞く。そこでブラジルGPの主催者はパドックをバックストレートへ移設というプランを数年前にぶちあげたが、なかなか進展しないまま時間だけが経過。そんなインテルラゴスのパドックが今年、ついに変わったのである!!



生まれ変わったのは、各チームがモーターホーム代わりに使用するホスピタリティハウス。これまではトタン屋根の平屋のプレハブ小屋だったが、コンクリートとブロック仕様の2階建てに。これまではドアを閉めると中が見えなかったため取材対象者がどこにいるかわからず不便だったが、新ホスピタリティはフロント部分がガラス張りなので、建物の中が一目瞭然。そのガラスが新しすぎて、「入口でガラスにぶつかるスタッフがいた」(マクラーレンの某スタッフ)と言うほどだ。



もちろんホスピタリティは全チームにひとつずつ、ピレリやFIA用の部屋も確保されているのだが、驚くのはFOM部屋のほかに「バーニー・エクレストン専用の部屋」があること。ちなみに、メディアセンターは今年も改装なし。エアコンが設置されたり、モニターがブラウン管から液晶になったりと細かな進化は見られるものの老朽化は甚だしい。イモラがなくなり、モントリオールが新しい施設に移った現在、ハンガロリンクとインテルラゴスがF1最古のメディアセンターとなっている。なんといってもトイレは水洗式だが、トイレットペーパーが流せない。トイレのドアには「使用したトイレットペーパーは便器ではなく汚物入れに入れてください」という注意書きが……。



ブラジルGP開幕前、最大の話題はルイス・ハミルトンが交通事故を起こしていたという一件。インスタグラムで公表して明らかになってから、くわしい情報がなかっため木曜の午後に開催されたメルセデスの記者会見には多くの報道陣が集まった。



こちらは会見前に、チームの広報と打ち合わせしているハミルトン。会見では、チームから「事故に関する質問はNG」という通達が出されたため、拍子抜けに終わった。




だが、情報規制をすればするほど外野は盛り上がるもの。記者会見のあとに行われたテレビ向けのインタビューでは、カメラマンたちは地上だけにとどまらず、頭上にも多数が集結していた。



ほとんど笑わなかったハミルトンとは対照的に、ニコ・ロズベルグは、どんな質問にも終始笑顔。ちなみにハミルトンは椅子に座るが、ロズベルグは立ったまま会見を行うというスタイルが昨年から続いている。ロズベルグは英語での会見を終えたあと、ドイツ語での会見も立ったまま、しかも笑顔で続けていたのが印象的だった。




木曜の恒例行事と言えば、FIAの記者会見。ふと前列に座ったセバスチャン・ベッテル、フェリペ・マッサ、ジェンソン・バトンの手元が気になった。