2015.10.14
			【決勝無線】限界を超えて、生まれ変わった“問題児”
			
			
			
			2015年F1第15戦ロシアGP セルジオ・ペレスはフォース・インディアへ移籍してから2度目の表彰台。母国グランプリ復活へ向けて、いちだんと弾みをつけた
			
 
			(c)XPB Images
			
		
		 セルジオ・ペレスがロシアGPで、また株を上げた。タイヤをもたせて順位を上げる戦略は彼の十八番だが、堂々としたドライビングには磨きがかかっている。ザウバーからマクラーレン入りを果たしてもなお「ペイドライバー」という不名誉な称号につきまとわれていたが、ドライバーを育てるチームで生まれ変わった。ペレスとフォース・インディアの戦いぶりを無線交信から見てみよう。
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「チェコ、まだ3位を走っているが、この戦略を成功させるためには最大限のタイヤマネージメントが必要だ」
 レースが終盤に差しかかった42周目、レースエンジニアのティム・ライトがセルジオ・ペレスに無線で指示を送った。
 ペレスは12周目のセーフティカー導入時にタイヤ交換を行い、残り41周をソフトタイヤで最後まで走り切る策に出ていた。同じ戦略を採ったレッドブルのダニエル・リカルドよりも良いペースで走り、バルテリ・ボッタスとキミ・ライコネンがピットストップを終えて後方に回ると、レース終盤まで3位のポジションをキープしていた。
「これ以上できないくらい、やってるよ。どのタイヤが一番厳しい?」
 そう訴えるペレスに、ライトは「右フロントが一番厳しい」と最もマネージメントが必要な箇所を伝える。
「チェコ、この周のマネージメントは良かったよ」
 翌周にはテレメトリーデータを確認したライトがペレスにそう伝える。それでも、まだ残り10周ある。タイヤの摩耗は限界ギリギリだった。
 45周目、ようやくボッタスがリカルドを抜いて、ペレスの背後に迫ってきた。ボッタスに対してレースエンジニアのジョナサン・エドルズは「前のペレスはフロントタイヤに苦しんでいる。捕まえろ!」と、すかさず情報を与える。
 一方、ライトはペレスに情報を伝えながらも、安心させるように付け加えた。
「ボッタスがリカルドを抜いた。でも、それまでに17周もかかったぞ」
				
				
				
				
	
			
			
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