【】「アロンソを祝う会」の裏側は……@ロシア現地情報

10月13日

今回は尾張氏にレポートいただいているフロム・ザ・パドック。GP直送でも、ご紹介した「アロンソを祝う会」の模様を、さらに細かく(?)お届けします。

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ドライバーの節目を祝うイベントは、現場で取材した記憶のなかでも忘れられないものです。2011年ハンガリーGPでのジェンソン・バトン200戦、2012年ベルギーGPでのミハエル・シューマッハー300戦、2014年イギリスGPのフェリペ・マッサ200戦など記録を報じるだけなら1行もあれば終わってしまうものですが、それを祝う雰囲気は語り尽くせないもの。かといって、なかなかじっくり伝える機会がありません。ここでは2015年ロシアGPで250戦を迎えたアロンソを祝う、マクラーレンによるイベントの模様をレポートしたいと思います。


まずは、広報のシルビアが中心になって作られたビデオ。もちろんアロンソ249戦の歩みをフラッシュバックしていますが、節目節目でアロンソとゆかりのある人たちからのメッセージを組み合わせていて、いままで見たことがない出来栄えでした。さすがF1界ナンバーワンと言われる広報担当者の素晴らしい仕事ぶりに、ビデオが終了したあとでアロンソも彼女に抱きついて感謝していました。ところで、そのビデオの最後のほうに登場したのがロン・デニス。ロシアGPに来ないことは、数戦前から決まっていたんですね。


ビデオにはエンジニアたちも登場して、アロンソを祝っています。どうやら、鈴鹿でも撮影していたようですね。


メカニックたちも


そして、ホンダのスタッフも


ビデオが終わると、集まってくれたドライバーたちと集合写真の撮影会。会が催されたのは金曜の18時で、まだエンジニアとのミーティングが終わっていないドライバーもいるため、途中で帰りやすいように集合写真を撮ってしまうのだ。こういった心配りも老舗チームらしいところ。ちなみに、この写真には映っていないのですが、バルテリ・ボッタスも参加していました。


集合写真が終わると、今度はスペイン人ドライバーで記念撮影。彼らは本当に仲が良く、チームの垣根を超えてパドックでもよく立ち話をしているところを見かけます。1980年代や1990年代を思い起こさせてくれる雰囲気。サインツJr.は、この翌日に大クラッシュしてしまいましたが、レースでは元気な姿を見せてくれて、ひと安心。


フランク・ウイリアムズとアロンソ。ウイリアムズでレースをしたことがないにもかかわらず、お祝いに駆けつけてくれたフランクさんに敬意を表して、アロンソも腰を低くして、しばらくじっと話を聞いていた姿が印象的でした。


ストフェル・バンドーンはマクラーレンのテストドライバーだから、参加するのは当然と思うかもしれませんが、ロシアはGP2のタイトルがかかっていた大事な週末(見事チャンピオンに輝いたのは、ご存知のとおり)。もちろんバンドーンはGP2のパドックで仕事があるわけで、しかもソチ・オートドロームのGP2パドックは、かなり遠い! はるばる来てくれた後輩と、がっちり握手するアロンソも偉い!!


ホンダからは新井総責任者も出席。新井氏を見つけたアロンソが近づいて、強くハグしていたのが印象的でした。鈴鹿での「GP2エンジン」発言後いろいろ言われていますが、少なくともホンダのスタッフは発言をしっかり受け止めていて、現場での仕事を見る限り、わだかまりは一切感じられません。ホンダ・ファンも、アロンソ・ファンも、ご安心ください。