【】チャンピオンたちの微妙な表情@シンガポール現地情報
9月20日
なんだか、いつもと違う雲行きになってきたシンガポール。「夜シフト」のパドックから、ムッシュ柴田氏がレポートします。
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前回からインドつながりってわけじゃないんですが、今週末泊まってるのはインド人街でして、午前3時を過ぎても、界隈はド派手かつ東南アジアらしからぬネオンが光っています。シンガポールといっても、マリーナ・ベイサンズだけじゃないんですよ。
昼過ぎにサーキットに通うときは、さすがに炎天下を1時間も歩けないので最寄りの駅から地下鉄で。駅名はヒンズー語併記だし、乗降客の顔ぶれもインド、インドしています。
滞在3日目の土曜日は、ほとんど煙害もなく、遠くのビル群までよく見渡せました。午後2時過ぎには各チームのメカニックたちも続々サーキットに到着。
今年はバンコク爆弾テロの影響もあったのか、入口での荷物チェックがかなり厳しくなっています。それは全然かまわないんですが……
メディアセンターで食べようと、途中の和食屋で買った肉野菜炒め弁当を「持ち込み禁止!」と言われたのは参りました。食い物がかかってると僕も必死で(笑)押し問答の末に無事通過〜。
腹ごしらえも済み、予選後のパドックに行くと、レッドブルではクリスチャン・ホーナー代表とヘルムート・マルコ博士が、人目もはばからず、かなり深刻に話し込んでいました。当然、来季のパワーユニットのことなんでしょうね。
予選の速さを目の当たりにしたフェラーリから「さっき供給を断ってきたんですよ。どうしよう」と、ホーナー代表が泣きついてるとか!?
そんな、くら〜い雰囲気とは対照的に、そのすぐ手前で大笑いしているのはジャッキー・スチュワートとミック・ドゥーハン(2輪)の世界チャンピオンコンビ。おふたりとも、幸せな第二の人生を送ってる感じです。
一方、こちらの現役チャンピオン。
もし今週末にポールポジションを獲っていたら、敬愛するアイルトン・セナの8連続PP記録に並んだのに(しかも偶然にもセナの生涯出場数と同じ161戦目で!)、予選5位という、まさかの惨敗。本人はさほど落ち込んだふうもなく、淡々とインタビューを受けてましたが、レースに向けて秘策でもあるのかな?
そして、もうひとりの世界チャンピオンも「まあ、もし黄旗で邪魔されなかったとしてもQ3進出は無理だったと思うよ」と述べつつ、淡々とマイクをいじっていたのでした。隣で話すジェンソン・バトンも元チャンピオンなのは言うまでもなく。
最後に「淡々」の対極にある人をご紹介しましょう。いつお目にかかっても濃厚な、フェラーリのマウリツィオ・アリバベーネ代表です。
これぞイタリアの元祖ちょい悪オヤジ。隣のジャック・ビルヌーブ44歳(この人もチャンピオン)が、ただの坊やに見えてしまいます。
イタリアのスカイTVインタビュアーのお姉さんの絡みつくような目線が、また濃厚。見てるだけで、お腹いっぱいになってしまいましたよ(笑)。