ザナルディの葬儀がイタリアの修道院で執り行われる。2000人以上が参列、F1やBMWも代表者を派遣
5月1日に亡くなった元F1ドライバーのアレックス・ザナルディの葬儀がイタリアのパドヴァにあるサンタ・ジュスティーナ修道院で行われ、2000人以上の人が参列し、英雄であるザナルディに敬意を表した。
ボローニャ近郊のカステル・マッジョーレで生まれたザナルディは、1990年代にF1で活躍し、その後活動の場をアメリカに移した。しかし2001年にドイツのラウジッツリンクで行われたCARTのレース中に事故に遭い、その影響で両足を切断することになった。ザナルディは事故後もモータースポーツでの活動を続け、その後ハンドサイクリングに転向。ロンドンパラリンピックとリオデジャネイロパラリンピックで金メダルを獲得した。
だが2020年6月に、ザナルディはハンドサイクリングのレース中にトラックと衝突する事故に遭った。ザナルディは4度の手術を行って自宅に戻り療養を続けていたが、5月1日に亡くなったことを彼の家族が発表した。

ザナルディは、妻ダニエラと結婚後パドヴァに移り住み、そこに埋葬されることを望んでいたという。葬儀にはダニエラの他に息子ニッコロや、母アンナも参列したということだ。
家族の希望通り、そしてザナルディが生涯を通じて貫いた生き方に沿って、カトリックの葬儀は簡素ながらも、彼がいかに深く愛されていたかを物語る式となった。葬儀を可能な限り簡素なものにしたいという家族の意向により、モータースポーツ界の著名人は参列しなかったが、ザナルディへの敬意を表すため、公式には指名されない形でフェラーリ、BMW、F1は代表者を派遣した。
またザナルディの家族は、実にふさわしいことに、地元の司祭であるマルコ・ポッツァを葬儀の司式者として招いた。ポッツァはザナルディの個人的な友人で、2001年末にザナルディがアメリカでのレース活動をやめてイタリアに帰国した後にふたりは親しくなったという。
ポッツァはザナルディの自叙伝から数節を読み、友人の生き様を語るとともに、ザナルディとの個人的なエピソードも披露した。地元の刑務所の聖職者を務めるポッツァは、ザナルディを何度も受刑者訪問に同行させたことを長い説教のなかで明かした。そこでザナルディはいつものように受刑者たちと会話を交わし、彼らがなぜ罪を犯したのかを理解しようと努め、率直かつ誠実な助言を与えていたという。
この非常に感動的な式典は、偉大な人物へのふさわしい追悼となった。華美な儀式は一切なく、ザナルディの人生、彼の地に足の着いた人柄、そして彼を知る幸運に恵まれたすべての人々の心に残された大きな喪失感を反映した、簡素な式典だった。
