【】マイアミで導入の新スタートシステムは「危険な状況を回避することだけが目標」競技上の優位性はないとFIAが説明
4月30日
FIAは、F1第4戦マイアミGPで導入される新しいスタートシステムについて、それを使用するドライバーに競技上の優位性を与えるものではないことを明確にし、シングルシーター部門のディレクターを務めるニコラス・トンバジスは「このシステムは、危険な状況を引き起こす恐れのある非常に悪いスタートを補正するように設計されている」と述べた。
フェラーリが1年以上前に警告していた通り、今年はレースのスタート時に、複数のドライバーがマシンを発進させるのに苦労してきた。彼らはグリッドに停止した時に、使用できるバッテリーの電力がないことに気がつくのだ。
スタートの最も危険な瞬間は、シーズン最初のグランプリである第1戦オーストラリアGPで発生した。リアム・ローソン(ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム)のスタートが非常にゆっくりだったため、後続のフランコ・コラピント(BWTアルピーヌF1チーム)がわずかのところでローソンに接触するところだった。コラピントの驚異的な反射神経により大惨事になりかねない状況は回避されたが、FIAは事態を放置せず対策を講じた。これにより新しいECUのデフォルトモードが設定され、もしシステムがバッテリーの電力不足を検知した場合は、自動的にバッテリーに電力が供給されることになった。
この新しいシステムについて、スタート時の効率が悪いパワーユニットを使用するドライバーに競技上のアドバンテージを与えるという意見もある。しかしトンバジスはそうではないと明言し、このシステムはレースで最も危険な瞬間、つまりスタート時に、すべてのドライバーに安全策を提供するものだと説明した。
「スタートが悪かったドライバーがこのシステムに頼ることはできない、というのを明確にしておくことが重要だ」
「たとえばオーストラリアGPのスタートでは、ローソン車のこのシステムが作動しただろう。しかし中国GPでのマックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)のスタートではそうはならない。単にスタートが悪かったドライバーにとっては、何も変わらない」
システムの仕組みについて、トンバジスは次のように説明した。
「シグナルが消えた後の最初の1秒間において車両の動きを監視し、加速をチェックする。もし危険な状況が発生した場合は、電気アシストが作動し、マシンがグリッドから動き出せるようにする。他のマシンと同じ速度で動き出すわけではないが、後方から接近してくるマシンにとって、静止していたり極端に遅い障害物になったりするのを防ぐには十分だろう」
「目標は危険な状況を回避することだけだ。あとでわかることだが、もしシステムが作動したら、該当するマシンは他のマシンよりも明らかに遅くなるだろう」

(Text : GrandPrix.com)



