ようやくモンツァの改修工事が開始へ。約75億円の投資を地元議会が承認、契約通りの2031年までの開催を目指す
イタリア・モンツァの市議会は、F1イタリアGPを開催するモンツァ・サーキットの改修工事に必要な投資を承認した。これによりモンツァでは今年のイタリアGPに向けて工事が行われることになり、契約通りにF1の開催を続けるための道筋ができた。
1980年の1回を除いて、1950年以来イタリアGPを開催してきたモンツァは、2031年末までのグランプリ開催契約を結んでいるが、契約を確実なものにするためには、商業権保有者が要求する改修工事を実施する必要があった。F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、これまで地元当局に対し、「F1が世界中で適用している新しい基準」にサーキットをアップグレードしなければ契約は破棄される、と何度か警告してきた。
「歴史的価値だけでは、カレンダーに載ることを保証するには不十分だ。チーム、スポーツ、そしてファンに、現在すべてのグランプリの標準となっているような施設を提供する必要がある」
工事は2025年の12月に始まる予定だったが、悪名高いイタリアの官僚主義が邪魔をし、イタリア自動車クラブ(ACI)が、改修工事の承認手続きの途中で会長の交代を余儀なくされたことも事態を悪化させた。というのも、新会長のジェロニモ・ラ・ルッサは、交渉を最初からやり直さなければならなかったからだ。しかし長期間にわたる交渉の末、モンツァ市議会はついに工事に必要な4000万ユーロ(約74億9680万円)の投資を承認した。
これにより、今年のイタリアGP開催に向けて、3つのエリアで直ちに工事が開始される予定だ。まずひとつは、既存のレースコントロールセンターが新しいものに建て替えられる。ふたつ目はピット上の建物最上階にある仮設の屋根で、常設のものが建設される。そして3つ目が新しい常設のプレスルームだが、これは今年のグランプリには間に合わない可能性があるということだ。ピット上の歴史的なプレスルームは、現在パドッククラブの一部となっており、メディア関係者はパドックの外にある、第1シケインへの下り坂沿いに設置された仮設建物で仕事をしている。

4000万ユーロの投資が承認された市議会の最後に、サーキットのジュゼッペ・レダエリ会長は、「市議会の投票結果に大変満足している。これは当施設の将来にとって決定的な瞬間だ」と述べた。
「ほぼ満場一致の賛成は、このプロジェクトの共有された価値、そしてモンツァ・ナショナル・サーキットが地域と国にとって戦略的に重要な存在で、関連事業で約2億5000万ユーロ(約468億5500万円)の経済効果を生み出しているという認識が広まっていることを示している」
なお、メインスタンドの改修とファンゾーンエリアの改善は、より急ぐ必要のある建設や改修工事が完了した後に実施される予定だ。しかし敷地内のアクセス道路の改良や駐車場の改修への期待は薄れた。というのも、サーキットは環境保護区域内に位置しているため、アクセス道路を拡張したり、パドックからあまり遠くない場所に適切な駐車場を建設するために樹木を伐採することは不可能だからだ。
