2026.04.07

スタート出遅れが続くアウディ「エンジンが弱点。短期間で解決するような奇跡は起きない」


2026年F1日本GP アウディのF1プロジェクト責任者兼チーム代表を務めるマッティア・ビノット
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 アウディF1チームは、現在抱える最大の弱点はスタートであるとして、これは短期間で解決できる問題ではないと認めた。

 日本GPでは、ニコ・ヒュルケンベルグ(13番グリッド)とガブリエル・ボルトレート(9番グリッド)の両名がスタート直後に大きくポジションを落とし、好グリッドを活かせず、ポイント圏外でレースを終えることになった。

■5週間のインターバルも改善は限定的か

 この展開は今シーズン開始以降すでに繰り返されているものであり、アウディの序盤戦における特徴となりつつある。再びスタートを失敗したことについて、ボルトレートは率直に問題を認めた。

「スタートは良くなかった。チームとして改善しなければならない」とボルトレートはレース後に語った。

「ニコも僕も大きくポジションを落としたし、その後もレース中にいくつか問題があって、ほとんど何もできなかった」

 続けて彼は現在抱える問題の本質に言及し、日本GP後の約5週間のインターバルがあっても、即効性のある解決策はないことを認めた。

「スタートの手順自体はどのチームとも大きく変わらない。ただ、いくつかのチームは、より良いスタートが切れるように、マシンの仕上げ方を変えてきているのだと思う」

「ここまではかなり厳しい状況だ。今は難しい状況であり、改善が必要だ。多少の改善は可能だが、短期間で(スタートに関して)フェラーリに追いつくのは難しい。メルセデスに対しても同じで、しばらくは苦戦が続くだろう」

ボルトレートは日本GPで9番グリッドを獲得もスタートに失敗し
最終的に14番手でフィニッシュとなった

■「奇跡は起こせない」とビノット。忍耐強く計画的な改善が必要

 かつてフェラーリで勝利を収め、現在はアウディのF1プロジェクト責任者兼チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、チームが直面している課題の大きさを十分に理解している。

 問題は単なるクラッチやソフトウェアの不具合ではなく、パワーユニット(PU)開発に伴う長いリードタイムに起因するものだ。ADUO(追加開発アップグレードの機会)は一定の救済策となるが、トップチームとの差は数週間ではなく数年単位で縮めていく必要がある。

 ビノットはチームの現状について冷静に語った。

「(日本GPの)スタートは悪かった。しかもこれが初めてではない。明らかに我々の強みではない。これまで改善できないでいるのは、簡単に修正できる問題ではないからだ」

「ただし、これが最優先事項であることも分かっている。予選で良い結果を出しても、スタートでポジションを失ってしまえば意味がない」

 課題の本質はより深い部分にある。アウディのパワーユニットは依然として開発途上にあり、これがパフォーマンス差の大きな要因となっている。

「エンジン開発には非常に長い時間がかかる」とビノットは説明する。

「トップチームとの差の多くはパワーユニットにあると評価しているが、それは想定内だ。最大の課題になることは分かっていた」

「我々にはその差を埋めるための計画がある。しかしエンジン開発、特にコンセプトに関わる部分は時間を要する。だからこそ2030年を(タイトル争いができる状態になるという)目標に設定している。長い時間がかかることを知っているからだ。今は忍耐強く努力していく必要がある」

 最後にビノットは、現実的な姿勢を保ち続ける重要性を強調した。

「我々は、数レースのうちに解決したいと、非常に野心的に考えている。しかし現実はそうではない。重要なのは現状を正しく理解し、計画を把握し、それに従うことだ」

「奇跡は起こせない。我々は奇跡を起こすためにここにいるわけではない。だが、適切な計画によって将来に向けて改善していくことはできる」

ガブリエル・ボルトレート車(アウディ)
2026年日本GP ガブリエル・ボルトレート車をグリッドに運ぶアウディのメンバーたち


(autosport web)

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