2026.03.19

「どうしてずっと戦っているんだ?」ローソンとリンドブラッドの手に汗にぎるチームメイトバトル【F1第2戦無線レビュー(1)】


2026年F1第2戦中国GP ポジションを争うリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
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 2025年F1第2戦中国GP。レース開始を前にマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリ、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ガブリエル・ボルトレート(アウディ)がトラブルに見舞われ、結局4人ともレースをスタートすることができなかった。コース上は18台での争いとなり、スタートから各所でポジション争いが繰り広げられた。中国GP前半を無線とともに振り返る。

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 第2戦中国GPはマクラーレンのランド・ノリス、オスカー・ピアストリら4台が、いずれもマシントラブルでスタートできないという異常事態で幕を開けた。

 8番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、スプリントに続きまたもスタートで出遅れ13番手まで後退。一方チームメイトのアイザック・ハジャーは、オリバー・ベアマン(ハース)とのバトル中に単独スピン。最後尾まで転落した。

リチャード・ウッド:クルマは大丈夫だと思う。
ハジャー:うん。でもターンインの挙動は最悪だ。
ウッド:了解。

 2周目には10番手まで順位を戻したフェルスタッペンだったが、アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)を抜きあぐねる。

8周目
フェルスタッペン:タイヤが死んでいる。

 逆にリンドブラッドは、すぐ前にいるチームメイトのリアム・ローソンに襲いかかった。

アービッド・リンドブラッドとリアム・ローソン(レーシングブルズ)
2026年F1第2戦中国GP アービッド・リンドブラッドとリアム・ローソン(レーシングブルズ)

9周目
ローソン:おい、おい。
エルネスト・デジデリオ:ああ、チェックしている。
ローソン:かなりタイムを失った。

 ローソンはなんとか凌いだが、チームメイト同士でバトルをしている場合か、と言いたいのだろう。

 10周目。ランス・ストロール(アストンマーティン)がコース上にストップ。セーフティカー(SC)が導入された。

10周目
スチュワート・バーロウ:セーフティカーだ。
フランコ・コラピント:マジか……。

コラピント:なぜここでセーフティカーなんだ。僕を殺すつもりか。
バーロウ:不満はわかるが、ポジティブに行こう。自分のレースに集中するんだ。

 ハードタイヤでスタートしたコラピントは、SC中もステイアウトせざるを得なかった。6番手まで上がっていた彼にとっては、手痛いタイミングのSCだった。

フランコ・コラピント(アルピーヌ)
2026年F1第2戦中国GP フランコ・コラピント(アルピーヌ)

 アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)はスタートでいったんルイス・ハミルトン(フェラーリ)に首位を奪われたものの、すぐに抜き返していた。しかしSCが出てハミルトンとの差が1秒以内に縮まったことに、明らかにナーバスになっていた。

アントネッリ:セーフティカーが遅すぎる!
ピーター・ボニントン:了解。何ができるか、見てみるよ。

 宥めるボニントン。それで少しは落ち着いたのか、アントネッリはSC解除の際もしっかり首位をキープした。

2026年F1第2戦中国GP
2026年F1第2戦中国GP セーフティカーラン

ロナン・オヘア:オリー、SCエンディングだ。いい位置につけているぞ。
オリバー・ベアマン:了解。

 14周目のレース再開直後、オリバー・ベアマン(ハース)はダッシュに成功し、10番手から8番手に順位アップを果たした。

 一方、ジョージ・ラッセル(メルセデス)はSC明けにハミルトンに抜かれ、5番手に落ちていた。

15周目
マーカス・ダドリー(→ラッセル):ここからオーバーテイクが可能だ。後ろからルクレールが狙っているぞ。

 ラッセルはシャルル・ルクレール(フェラーリ)にあっさり抜かれてしまう。

ラッセル:グリップが全然ない!

 2番手に上がったハミルトンは、アントネッリ追撃体制に入っていた。

17周目
カルロ・サンティ:コース右側にデブリだ。左側を走行しろ。
ハミルトン:もっとパワーが欲しい!
カルロ・サンティ:やっているけどね。

17周目
オヘア:オリー、あと39周。タイヤマネージメントは完璧だ。前のコラピントとエステバン(・オコン)は、あとでピットインする。

 20周目。8番手のピエール・ガスリー(アルピーヌ)をフェルスタッペンが強引に抜いていった。

ガスリー:あれはフェアじゃない。コース外に押し出された!
カレル・ルース:ああ。すでにスチュワードに報告した。運転に集中するんだ。

 しかしフェルスタッペンは、お咎めなしだった。

21周目
ローソン:どうして僕らは、ずっとバトルをしているんだ?

 チームメイトのリンドブラッドをなんとか抜いたローソンの口から、思わず不満が漏れた。

 22周目、ガスリーがニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)にあっさりかわされ、10番手に落ちた。

ガスリー:ブーストがない! どうなってるんだ?
ルース:わかった。心配するな。すぐに戻れるから。

 明らかに、回生エネルギー切れだった。しかし担当エンジニアの言葉通り、次周すぐにヒュルケンベルグを抜き返した。

ピエール・ガスリー(アルピーヌ)&ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
2026年F1第2戦中国GP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)がニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)をオーバーテイク

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F1第2戦中国GP無線レビュー(2)に続く



(Text : Kunio Shibata)

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