2026.03.12

F1とFIA、日本GP以降に規則修正の可能性。エネルギーマネジメントの問題点について協議へ


2026年F1第1戦オーストラリアGP 決勝スタート
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 2026年F1開幕戦オーストラリアGPで新しいF1マシンに対する懸念が高まるなか、F1とFIAは、各チームとともに、2026年のレギュレーションの見直しが必要かどうかを中国GP後に検討する方針であることが分かった。

 新型パワーユニット(PU)がドライバーに、不自然で、場合によっては安全性にも関わるような走行を強いていることが問題視されている。

 F1の関係者たちは、実際の競争環境下でのマシンの挙動について、より多くのデータを集めてから、第2戦中国GP後にルールの再評価を行い、変更が必要かどうかを決める計画だ。

■エネルギーマネジメントをめぐりドライバーが警鐘

 論争の中心となっているのは、電気エネルギーと内燃機関のエネルギーを均等に分割する新しいハイブリッド・パワーユニットの規定だ。

 最先端技術を強調する狙いで導入されたが、多くのドライバーは、バッテリーマネジメントが支配的な要素となり、ドライビングスタイルがスキルではなくエネルギー管理によって決められてしまっていると不満を訴えている。

 マクラーレンのランド・ノリスは、その影響が安全性にまで及ぶと指摘する。エネルギー残量が少ないマシンに、多いマシンが接近する時、スピード差が非常に大きくなるからだ。

ランド・ノリス(マクラーレン)
2026年F1第1戦オーストラリアGP 決勝スタートでのランド・ノリス(マクラーレン)

「時速30、40、50kmのスピード差が生まれる可能性がある」とノリスは語った。

「もしそのスピード差で誰かが誰かに追突すれば、マシンは宙を舞い、フェンスを越えてしまうかもしれない。そうなると、自分自身や他の誰かに大きなダメージを与えることになる。考えるだけでもぞっとする」

 メルボルンのレースではエキサイティングなオーバーテイクが見られたものの、パドックの多くの関係者は、その見応えの裏には看過できない安全面のトレードオフがあると指摘している。

■FIA「実戦でデータを集めてから、規則変更について検討することで合意している」

 こうした反発は以前からあったものの、F1、FIA、F1チームは、シーズン前に変更を行うのではなく、開幕してから実際のデータを収集する方針を選んだ。さらに、メルボルンはエネルギーマネジメントに関して特に厳しいサーキットであるため、中国GPでの状況を確認してから検討することとなった。

 FIAシングルシーター部門のディレクターであるニコラス・トンバジスは、その方針を次のように説明した。

「全チームの一致した立場は、最初の数戦は現行の取り決めを維持し、もう少しデータが揃った段階で改めて検討するというものだった」

「我々の意図は、中国GPの後にエネルギーマネジメントの状況を再検討することだ。この件については、いくつか切り札を用意している。だが、それを開幕戦前に場当たり的な反応として導入したくはなかった。中国GPの後にチームとともに検討することになる」

 議論されている調整案には、エネルギー回生と放出のバランスを調整すること、電動ブーストの上限を変更すること、さらには性能バランスを回復させるために内燃エンジン出力を引き上げることなどが含まれている。

ジョージ・ラッセル(メルセデス)&シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2026年F1第1戦オーストラリアGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)&シャルル・ルクレール(フェラーリ)

■チーム代表たちは慎重な対応を求める

 一方で複数のF1チーム代表が、拙速な変更が逆効果になる可能性があるとして慎重な対応を求めている。

 ウイリアムズのチーム代表ジェームズ・ボウルズは、「最悪なのは、変更して状況をさらに悪化させてしまうことだと思う」と警告した。

 またメルセデス代表トト・ウォルフは、何よりもまずファンの視点を重視する必要があると強調した。

「今までドライバーたちが、『これは最高のマシンだ』などと言ったのを過去に聞いたことがない。我々は過去を振り返るとき、どうしてもノスタルジックになりがちだ。しかし明らかなのは、我々全員がこのスポーツのステークホルダーであるということだ。素晴らしいショーを提供しなければならない。世界最高のマシンと最高のドライバーが走り、ファンにとってエキサイティングでなければならない」

「だからこそ、我々はこのプロダクト自体をしっかり見つめる必要がある」

 上海でのレビュー後に緊急の調整について合意されれば、その変更は早ければ今月終盤の日本GPから導入される可能性もある。



(autosport web)

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