使用不能になったバッテリーは「一度HRC Sakuraに戻し、復帰させたい」/ホンダ武石四輪レース部部長インタビュー(1)
2026年シーズンのF1第1戦オーストラリアGPがメルボルンのアルバートパーク・サーキットで開催されている。アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームは、ホンダ製パワーユニット(PU)の問題を解決できずに苦戦が続いているなか、現地を訪れたホンダ・レーシング(HRC)の武石伊久雄専務取締役兼四輪レース部部長は取材に応じ、ランス・ストロールの走行を取りやめた理由や、残っている2基のバッテリーの状況などを語った。
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──ランス・ストロールが土曜日のフリー走行3回目に出走できなかった理由を教えてください。
武石伊久雄HRC専務取締役兼四輪レース部部長(以下、武石部長):「パワーユニット(PU)のほうで気になるデータがあったので、ストップしていました(※編注:チームがプレスリリースを通して「ICE(内燃機関)の問題」と説明。その後、チームと連携して全力で対応したものの、残念ながら予選開始までに走行可能な状態に戻すことができなかった」と発表している)」

──フェルナンド・アロンソのほうは金曜日よりは順調そうに走行していたようですが。
武石部長:「まだ上位とのタイム差があるので、なんとも言えないですが、バッテリーパックの振動の数値はだいぶ下がってきました」

──フリー走行3回目を終えた段階で、残っている2基のバッテリーはまだ生きていますか?
武石部長:「生きています」
──今回、ホンダは4基のバッテリーをオーストラリアに持ってきたわけですが、これは十分だったのでしょうか?
武石部長:「生産数の問題もあり、4基しか準備できなかったというのが正直な答えです」
──次の第2戦中国GPも同じですか?
武石部長:「さくら(HRC Sakura)で対策できるところは対策していきたいです」
──今回オーストラリアで使用不能となったバッテリーは今後どうなるのですか?
武石部長:「いろいろなプランはありますが、いったんさくらに戻して、復帰させようと思っています」
──金曜日にHRCの渡辺康治社長が「場合によっては使用するにあたって、制限をかけるかもしれない」という主旨の発言をしていました。土曜日のフリー走行で制限はかけていたのでしょうか。
武石部長:「ある程度ですね。かなり振動が収まってきたので、ガチガチに制限をかけてはいません」
──制限というのは、どのようなことをしているのですか?
武石部長:「詳細は言えませんが、バッテリーの状態を見ながら、いろんなことをやっているということです」
──金曜日のフリー走行ですでに2基のバッテリーが使用不能になりました。ストロールは走行していたので理解できるのですが、アロンソは1周もしていないのに、バッテリーが終わってしまったのはなぜですか?
武石部長:「終わるという表現が正しいかどうかですが、バッテリー起因です」
