【F1オーストラリアGP予選の要点】涙の0周リタイアから1年。予選3番手を掴んだハジャーの健闘
2026年F1最初の予選は、メルセデスの2台がフロントロウを占めた。
確かに開幕前テストから、メルセデスは絶好調に見えた。しかしフェラーリも対抗馬として、かなりいい勝負をするのではないか? そんな期待もあったが、予選ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールシッターのジョージ・ラッセル(メルセデス)から0.809秒差の4番手、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は0.960秒という大差をつけられての7番手に終わった。
そんななか、大健闘したのが予選3番手につけたアイザック・ハジャー(レッドブル)だった。チームメイトは現役最強と評されるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)となるレッドブル昇格後初のレースはメルボルン。アルバートパークは、1年前のF1デビューの地であり、決勝直前のフォーメーションラップでクラッシュを喫し、0周リタイアで涙に暮れた苦い思い出の地だ。

そんな地で迎えたF1参戦2年目の初戦。予選ではフェルスタッペンが、まさかのクラッシュを喫してQ1敗退。レッドブルの期待のすべてが、ハジャーの両肩にのしかかっていた。それでもハジャーはQ1、Q2ともに5番手タイムを出し、危なげなくQ3に進出。ここでは最初のアタックから3番手タイムを叩き出し、最後は自己ベストを0.3秒近く縮めたことで、4番手ルクレールに対して0.024秒の僅差で逃げ切った。ちなみに予選3番手は、ハジャーの自己最高グリッドだ(これまでの最高は2025年オランダGPでの4番手)。
予選直後のインタビューでは、ラッセルから祝福の握手を差し出される一幕も。「このレースウイークは難しい出だしで、トップ3の位置にはいないと思ってた」と、正直に心情を吐露していた。
続けて「レースで、できることは?」と問われると、「とにかくいいスタートがしたい。メルセデスの2台は速すぎるから、ポジションキープが絶対の使命だね。それでキャリア2回目の表彰台に上がれたら最高だ」とコメント。背後からはフェラーリ、マクラーレンが迫るが、レッドブルのレースペースは決して悪くない。その辺りの手応えも、十分にあるのだろう。
それにしても今期これまでのレッドブルグループは、レーシングブルズも速い。リアム・ローソン、そして新人のアービッド・リンドブラッドも難なく予選トップ10に入った。フェルスタッペンがクラッシュを喫していなければ、全4台がQ3に進出していたことだろう。車体の戦闘力の高さは、もとより定評がある。一方で レッドブル・フォード・パワートレインズ製パワーユニットが、これほど高い信頼性とパフォーマンスを最初から発揮してくるとは。フォードとの提携があるとはいえ、飲料メーカー傘下の彼らは、驚くべき仕事を成し遂げたということなのだろう。

