2026.03.06
【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:ラッセル、カタールの首都ドーハでの足止めをギリギリで回避
(c)XPB Images
事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に追跡。ここでは、そんな報告書を一部公開する。
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ジョージ・ラッセルは、結果的にかなり幸運だったと言えるだろう。オーストラリアへ向かう途中、カタールの首都ドーハで足止めされる事態をぎりぎりで回避できたからだ。
ラッセルが渡航計画を変更することになった理由は、まったく予想外の出来事だった。ガールフレンドのカルメン・ムントが急性虫垂炎と診断され、緊急手術のため病院へ搬送されたのである。
ラッセルは彼女の退院までそばに残ることを選択。そのため、彼のフィジオセラピストであるアレイクス・カサノバスだけが単独でドーハへ向かい、短い乗り継ぎの後にオーストラリアのメルボルンへ向かう予定となった。
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しかしカサノバスにとっては不運なことに、彼がトランジット中だったまさにそのタイミングでカタール領空が閉鎖された。中東で戦闘が始まった先週土曜日の出来事である。それから6日が経った現在も、彼はドーハに足止めされたままで、出国の見通しは立っていない。
同様の状況に置かれた人々のなかには、戦火を逃れるため大胆な手段に出た者もいた。空港でレンタカーを借り、緊急ビザを取得してサウジアラビアの一部地域を通過、UAEを経由してオマーンの首都マスカットへ向かうというルートである。マスカット空港は、地域で激しい攻撃が続くなかでも比較的長く運用が続いていたためだ。
ただしそれは、戦闘地域を通過するおよそ10時間のドライブを意味していた。
しかし彼らの苦難はそれで終わりではない。地域では通信障害が発生しており、一部の航空会社は新たに購入する航空券の支払いをクレジットカードではなく現金で行うよう求めているという。その結果、このルートを選んだ人々のなかにも、さらに足止めされるケースが出ている。
■中東ラウンド中止の備えは?(c)XPB Images
F1は、バーレーンGPおよびサウジアラビアGPの代替開催について、ヨーロッパのサーキットが代役を務める可能性はないと明言している。
いくつかのプロモーターとの接触はあったものの、現在のF1が求めるレベルのサービスをチームに提供できないことが判明したためだ
イタリアのイモラは現在も施設改修の最中で、WEC開幕戦となる4月17〜19日までに工事を完了させるべく作業が続いている。ポルトガルのポルティマオでは、開業以来初となる大規模な施設改修の計画が始まったばかりで、2027年のポルトガルGP開催に向けた準備段階にある。わずか1カ月で大きな改修を行う余裕はない。またフランスのポール・リカールは、レース開催料を支払う資金がないことを明確にしている。
メルボルンのパドックでは、第4戦バーレーンGPは来週にも正式にキャンセルが発表されるのではないかとの見方が広がっている。プロモーター側も安全面の懸念を理解しており、これまでもF1側の判断を尊重してきた経緯があるためだ。
一方でサウジアラビア側は、第5戦のグランプリ開催を強く望んでいる。場合によってはレースを5月へ延期し、第6戦マイアミGP(5/3)と第7戦カナダGP(5/24)の間にあるいずれかの週末に開催する案も検討しているという。
ただしF1および各チームにとって最大の問題となっているのは保険だ。保険会社は現在、戦闘地域と判断される場所へ渡航した人物や企業に対する損失補償を引き受けない姿勢を示している。そのためチーム側は、保険のない状態でスタッフを現地に派遣するリスクを取ることを拒んでいる。
■ピレリ、2026年は体制の移行期間に(c)XPB Images
ピレリのモータースポーツ責任者を務めてきたマリオ・イゾラは、今後イタリア自動車クラブ(ACI)のスポーツ部門を率いるため同社を離れる予定だ。ただしメルボルンでは、まだピレリの代表としてパドックに姿を見せていた。
イゾラは第10戦オーストリアGPまでのすべてのレースに帯同し、自身の後任となるダリオ・マラフスキをサポートする予定だという。
この期間、イゾラはチーム、FIA、F1、そしてメディアとの関係構築についてマラフスキに助言を行うことになる。マラフスキにとって、F1はまったく新しい世界だからだ。
言わばピレリは、2026年前半をイゾラ体制からマラフスキ体制への移行期間として位置づけている。F1の関係者すべてと長年にわたって築いてきたイゾラの経験と信頼関係は、グランプリパドックで最も重要な役割のひとつを引き継ぐマラフスキにとって大きな支えとなるはずだ。
(autosport web)
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