「人間としてもドライバーとしても成長した」マクラーレン代表、将来の“複数回のチャンピオン候補”ピアストリに感銘
マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレア・ステラは、今年のドライバーズ選手権を3位で終えたオスカー・ピアストリを高く評価し、将来的に今年のチャンピオンに輝いたチームメイトのランド・ノリスに匹敵する結果を出すことができるかと問われ、「100%そう信じている」と語った。
マクラーレンが当然ながら祝賀ムードに包まれるなか、ピアストリはチームのなかで最も熱意のないメンバーであるに違いない。ノリスの成功により、ピアストリは世界チャンピオンになるという目標を達成できなかったことを感じているからだ。ピアストリはシーズン最後の2レースで、夏の終盤までに見せていた世界選手権を支配できるほどのペースを発揮したが、最後のハードルで脱落したことに明らかに失望しており、それを認めることに何の抵抗もなかった。ピアストリは、「もちろん僕は、もう少し違う結末を望んでいただろう」と語った。
「今年は、レーシングカードライバーとしての自分のことをとても深く学んだ。僕個人としては、もし今年初めのポールポジションや優勝、表彰台獲得といった成績で今シーズンを終えていたら、間違いなくかなり満足していただろう」
「厳しい時期でさえ、自分自身について、そして今後どうすればより強くなれるかということについて多くを学んだ。最終的には、もちろん少しがっかりしたが、自分が過ごしたシーズンにはとても誇りを感じているし、将来に向けて多くの教訓を得ることができたと思う」
ステラは、ノリスがこの12カ月で成し遂げた進歩に匹敵する結果を、ピアストリが2026年に残せると思うかと尋ねられた際、ピアストリを非常に高く評価し、「100%そう信じている」と答えた。
「オスカーが失望していない、と言うことはできない。なぜなら、オスカーは将来の複数回のチャンピオン候補であり、すべてのチャンピオンは勝利のためにここにいるからだ。だが、私はオスカーが人間としてもドライバーとしても驚くべき成長を遂げているのを目の当たりにして、とても感銘を受けた」
「ドライバーとして、我々は低グリップのサーキットで苦戦した2レースを経験してきた。そしてその後、オスカーはシーズンの最終段階である2レースで、ふたたび上位に上がるために必要なことをすべて学んでいた。人として、彼はこの新たなプレッシャーに対処した。バクーでの失望を乗り越え、ラスベガスではチームのミスで失格となり、カタールではレースで自身の実力を発揮したが、これもチームのミスで負けたことを乗り越えた。F1でわずか3シーズン目だったにもかかわらず、彼が若くしてこれらすべてのことに対処したやり方は、彼の強さを証明した。彼は一度もチームを非難することがなかった。そして、このような強さこそがチャンピオンの強さなのだ」
「タイトルを獲得したときにチャンピオンになるのではない。目標を達成できなかったたびにその経験から学んだことを活かして成長し、向上してチャンピオンになるのだ。だからこそ、来年は彼がさらに強いドライバーになると確信している」
