2025.12.11

事故による修理費を最も多く負担させたドライバーは?『F1チャンピオンシップ・オブ・レッカーズ』


母国インテルラゴスで気合いが空回りし、ザウバーC45を大破させたガブリエル・ボルトレート
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 2025年シーズンの『チャンピオンシップ・オブ・レッカーズ』を制したのはどのドライバー? 同国出身フランコ・コラピントの動向に一喜一憂してきたアルゼンチン国内大手モータースポーツサイトの『carburando.com』は、2025年F1最終戦アブダビGP終了後の興味深いランキングと、コラピントが所属するBWTアルピーヌF1チームの来季に向けた情勢を注視している。

 ヤス・マリーナ・サーキットで開催された2025年F1最終戦にて、今季のF1ドライバーズチャンピオンシップの優勝者が決定した。この最終決戦、タイトル候補3名による直接対決にて、ランド・ノリス(マクラーレン)が3位表彰台を獲得。優勝を飾ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にドライバーズランキングで2ポイント差をつけ、自身初のチャンピオンに輝いた。

 しかし、シーズン終了後に注目されるもうひとつの要素は『チャンピオンシップ・オブ・レッカーズ』の優勝者、つまり“年間を通して事故による修理費をチームに最も多く負担させたドライバーは誰か?”という点だ。このランキングはアメリカの掲示板型ニュースサイトである『Reddit(レディット)』ユーザーの“Dense-Strategy-867”によって作成され、各レース後に更新されてきた。

 それによると、興味深いことにマクラーレンのイギリス出身ドライバーは総額289万9000ドル(約4億5400万円)で3位につけている。一方の2位はシーズン中盤にレッドブルへ昇格した角田裕毅で、手懐けるのに苦心したRB21の修理費用は349万7000ドル(約5億4800万円)となった。

 そして栄えある(?)1位はガブリエル・ボルトレート(ザウバー)で、その総額は397万6000ドル(約6億2300万円)に。彼は記憶にも新しい地元ブラジル・インテルラゴスでの衝撃的なクラッシュの後、予想どおりトップに躍り出た。

 一方、第7戦のエミリア・ロマーニャGPでアルピーヌのセカンドシートを獲得したコラピントは、総額187万7000ドル(約2億9400万円)で9位、チームメイトのピエール・ガスリーは132万7000ドル(約2億800万円)で14位となった。また、このフランスチームのドライバーとして序盤の6戦に出場したジャック・ドゥーハンは214万4000ドル(約3億3600万円)で7位に位置している。

アルピーヌのドライバーとして序盤の6戦に出場したジャック・ドゥーハン
角田裕毅もシーズン中盤にレッドブルへ昇格したが、RB21を手懐けるのに苦心した
ルイス・ハミルトン、シャルル・ルクレールのふたりもマシンコントロールを乱す場面が多いシーズンに

 このエンストンを拠点とするチームは、年間を通して最も多くの資金を投入し、シーズンを通して3名のドライバー全員で総額534万8000ドル(約8億3800万円)を費やし、マクラーレン(507万1000ドル/約7億9400万円)、ザウバー(501万5000ドル/約7億8600万円)の上位2チームに大きく差をつけた。これにレッドブルとフェラーリが続き、メルセデスは最も少ない修復費用でシーズンを乗り切っている。

 そんな各チームは2026年に向けたドライバーラインアップの計画を開始しており、苦戦を強いられたこのフランスチームはパワーユニットをルノーからメルセデスに変更し、F1に迫る急激なレギュレーション変更(DRSの廃止や新規定の車体、強化されるハイブリッド機構など)への適応を狙う。

 情報筋によると、アルピーヌは最近マクラーレンの育成プログラムを去ったばかりのルーキー、アレックス・ダンの獲得を目指しており、ダンと代理人はここ数週間でフラビオ・ブリアトーレと会談の機会を持ったようだ。

 フルタイムF1ドライバーになるために必要なFIAスーパーライセンスポイントをまだ取得していない20歳のダンは、今季のFIA F2で合計150ポイントを獲得しランキング5位でシーズンを終えた。

 一方でガスリーが19位、コラピントが20位で2025年のF1シーズンを終えたアルピーヌは、劇的な変化が予想されるカテゴリーの新時代に向け「より良いマシンを投入する」と宣言した。

「アルピーヌF1チームにとって、長く厳しいシーズンが終わった。予想外の厳しい一年だったが、私たちは諦めずに前進し続けた」とチームの公式コミュニケーションチャンネルで語ったのは、マネージングディレクターを務めるスティーブ・ニールセン。

「私たちは新車の開発に全力を尽くしており、困難な時期にも関わらず、チーム全員のプロ意識と献身的な姿勢に感謝したい。より良い時代が来ているし、冬の間に私たちはより団結する。2026年にはより良いマシンでサーキットに復帰し、チームをかつてのレベルに戻したい。皆さん、良い休暇をお過ごしください。そして充分に休息を取り、また新たなスタートを切りたい思う」

 そのメッセージと刻を同じくして、ランキング最下位に終わったコラピントは自身のソーシャルメディアを通じ「A525、さようなら」と思いを綴った。

「リセットしてゼロからスタートし、2026年に向けて準備を進めていきたい。チームの皆、この最初の1年間をともに過ごしてくれて、本当にありがとう」

ランド・ノリス、オスカー・ピアストリのふたりも車両破損は少なくなかった
ガブリエル・ボルトレートは、記憶にも新しい地元ブラジル・インテルラゴスでの衝撃的なクラッシュの後、予想どおりトップに躍り出た
フランコ・コラピント(右)は自身のソーシャルメディアを通じ「A525、さようなら」と思いを綴った


(autosport web)

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