マクラーレン、ノリスのタイトルのためチームオーダー発令へ。ピアストリ「簡単な決断ではないが、チームで話し合う」
2025年F1アブダビGPの予選で、マクラーレンのオスカー・ピアストリは3番手だった。
Q3でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は2回のアタックを新品ソフトタイヤで行ったが、ピアストリはQ3前に新品を1セット余計に使ってしまっていたため、Q3の1回目のランはユーズドソフト、2回目で新品ソフトを使用した。
ピアストリはQ3の1回目アタックで、フェルスタッペンに続く暫定2番手。フレッシュタイヤでの最後のアタックで自己ベストタイムを縮めたものの、フェルスタッペンの暫定ポールタイムにも届かず、チームメイトのランド・ノリスにも抜かれ、ピアストリは予選3番手となった。
フェルスタッペンのポールポジションタイムとの差は0.230秒、ノリスの2番手タイムとの差は0.029秒だった。
ドライバーズタイトルの可能性を残すのはノリス、フェルスタッペン、ピアストリの3人。決勝を前にしたポイントは、ノリス408点、フェルスタッペン396点、ピアストリ392点となっており、ピアストリは予選3番手に終わったことで、タイトル争いにおいてますます厳しい状況に陥った。

マクラーレンのCEOザク・ブラウンは、ノリスのタイトル獲得を確実にするために、ピアストリに対してチームオーダーを発令する用意があると『Sky Sports F1』に対して認めた。
ピアストリにノリスを助けるよう求めるかと聞かれたブラウンは「もちろんだ。我々は現実的に考えている。ドライバーズ・チャンピオンシップを勝ち取りたい」と答えた。
「レースが進むなかで、一方には明確にチャンスがあり、もう一方にはそれがないと分かった場合、我々はドライバーズ・チャンピオンシップで勝つために、できることはすべてやる。それをしない方がどうかしている」
■オスカー・ピアストリ(マクラーレン・フォーミュラ1チーム)
FP3 5番手(1分23秒593/17周)
予選 3番手(Q1=1番手1分22秒605:ソフトタイヤ/Q2=8番手1分23秒021:ソフトタイヤ/Q3=3番手1分22秒437:ソフトタイヤ)

「今日は最大限やれることはやり切ったと感じている。Q3のラップには満足している。マックスに対抗できるだけのペースが、ほんの少し足りなかっただけだ。ロングランのペースは悪くなさそうなので、明日どうなるか見てみたい。自分にできる最高のレースをすることに集中し、あとは成り行きを見ていくよ」
(予選直後、必要に応じてチームオーダーが発令される可能性について『Sky Sports F1』から聞かれ)「その件について、直接的な話し合いはまだしていない。これから話し合う必要がある」
「マックスかランドのどちらかが僕より前でフィニッシュするまでは、僕もタイトル争いに残っている。明日どういう状況になるかを見てみるよ」
「これは誰にとっても簡単な決断ではないのは明らかだが、いずれにせよレース前に話し合うつもりだ」