【予選日レポート】
フェルスタッペン、逆転王座に望みを繋ぐPP獲得。ノリスがフロントロウに並ぶ【予選レポート/F1アブダビGP】
12月6日、2025年F1最終戦/第24戦アブダビGPの予選が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季8回目/通算48回目のポールポジションを獲得した。
2番手にランド・ノリス(マクラーレン)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は10番手となった。
F1はヤス・マリーナ・サーキットで2025年シーズン最終戦を迎えた。すでにコンストラクターズタイトルはマクラーレンが決めているが、ドライバーズタイトルはノリス、フェルスタッペン、ピアストリの3名にチャンスが残されている。注目の予選は気温25度、路面温度30度、湿度76パーセントでQ1から開始された。
18分間のQ1前半、フェルスタッペンは最初のアタックで1分23秒325をマーク。今回でレギュラー参戦がひと区切りとなる角田のファーストアタックは1分23秒650で、フェルスタッペンから0.325秒遅れとなる。
ただ、そこからライバル勢が続々とタイムを更新。セッション後半に差し掛かった時点で1分23秒247をマークしたジョージ・ラッセル(メルセデス)が暫定首位。0.007秒差の暫定2番手にオリバー・ベアマン(ハース)、0.008秒差の3番手にピアストリというオーダーに。
セッション終盤、ラッセルを除く19台は新品のソフトタイヤを履いてアタックへ。そんななか、ピアストリが1分22秒605を叩き出し、Q1をトップで終えた。Q1の2番手は0.272秒差のフェルスタッペン、Q1の3番手はアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)となった。ランキング首位のノリスは2度目のアタックで自己ベストを更新も、ピアストリから0.573秒遅れの6番手でQ1を終えた。
ファーストアタックを終えた時点で暫定14番手につけていた角田は、2度目のアタックで1分23秒386まで自己ベストを更新するが、アタックを終えた時点で15番手とギリギリの位置に。ただ、ライバル勢のタイム更新はなく、角田は15番手でQ2進出を決めた。
角田から0.008秒差の16番手ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、17番手アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、18番手ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、19番手ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、20番手フランコ・コラピント(アルピーヌ)の5台がQ1敗退となった。なお、ハミルトンは3戦連続のQ1敗退となる。


15分間のQ2を迎えると、ただひとりフェルスタッペンだけがセッション序盤からコース入り。コース上がクリアな状況で、3周ユーズドながら1分22秒912をマークし暫定首位につける。
ただ、残り9分を切ると新品タイヤのラッセルが1分22秒730をマークし、暫定首位の座を奪う。また、角田は1周スクラブ(皮剥き)済のタイヤで1分23秒328を記録。セクター1&2はフェルスタッペンからそれぞれ0.1秒ほどの遅れに留めるも、セクター3だけで0.5秒近くで遅れ、0.576秒差の暫定12番手となる。
Q2終盤、ユーズドタイヤで安全圏内にタイムを入れたフェルスタッペンを除く14台がコースへ。なお、13台が新品タイヤを履くなか、序盤に新品タイヤを履いたラッセルはユーズドタイヤでコース入り。
それでもラッセルの首位は変わらず、ラッセルがQ2首位で終えた。2番手にフェルスタッペン、3番手にノリスが続いた。
以下、4番手フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、5番手ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)、6番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)、7番手アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、8番手ピアストリ、9番手エステバン・オコン(ハース)、10番手角田までがQ3進出を決めた。
角田は最後のアタックのセクター2で全体ベストを記録(35.801秒)。依然としてセクター3でタイムを失うも、1分23秒034で10番手につけてQ3進出を決めた。
Q2敗退の5台は11番手ベアマン、12番手カルロス・サインツ(ウイリアムズ)、13番手リアム・ローソン(レーシングブルズ)、14番手アントネッリ、15番手ランス・ストロール(アストンマーティン)となった。

ポールポジションを決める12分間のQ3。セッション序盤から新品タイヤを履いたのはフェルスタッペン、ラッセル、ルクレールの3台となるなか、フェルスタッペンが1分22秒295をマークし暫定首位におどり出る。
セッション前半を終えた時点で暫定2番手にピアストリ、暫定3番手にノリスと、ユーズドタイヤながらマクラーレン勢が続いた。
角田はフェルスタッペンより前にコースインしたが、フェルスタッペンにトウ(スリップストリーム)を与えるかのようなそぶりをみせると、ユーズドタイヤではタイムを記録せずピットへ戻った。
残り4分を切ると、真っ先に角田が新品タイヤでコースに入った。他車よりも1周早いタイミングでアタックに入った角田は1分23秒083を記録するも、この角田のタイムはターン1でのトラックリミット違反に伴いタイム抹消に。

角田がアタックを終えた翌周、残る9台がアタックに入った。ノリス、ピアストリもタイムは悪くなかった。しかし、フェルスタッペンはマクラーレン勢を上回る1分22秒207を叩き出し、2番手ノリスに0.201秒差、3番手ピアストリに0.230秒差をつけて、逆転タイトルに望みを繋げる今季8回目/通算48回目のポールポジション獲得となった。
以下、4番手ラッセル、5番手ルクレール、6番手アロンソ、7番手ボルトレート、8番手オコン、9番手ハジャー、10番手角田となった。なお、9番手ハジャーのタイムが1分23秒072だったため、角田はタイム抹消となっていなかった場合でも10番手だった。
2025年F1第24戦アブダビGP、58周の決勝レースは日本時間7日22時(現地時間17時)にスタートが切られる予定だ。2025年シーズンのタイトルは誰が掴むだろうか。



