2025.12.06

【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:カタールGPで優勝を失ったピアストリ。イライラが募った地元オーストラリア議員が陰謀論


(c)XPB Images
 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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 カタールGPでのマクラーレンのひどい失態は世界中でニュースとなり、オーストラリア上院でも議論の対象となった。地元の政治家は地域情勢についての議論のなかでこの問題を取り上げ、マクラーレンがオスカー・ピアストリの世界選手権タイトル獲得の可能性を故意に損なっていると主張した。
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 オーストラリア上院の農村・地域問題・運輸法委員会の委員会会議で議論が行われているなか、完全に話題から外れた介入を行ったマーク・キャナバン上院議員は閣僚に対し、マクラーレンは「偏見を持って」おり、ピアストリにタイトルを「失わせている」のではないか、と質問した。

 レースがキャンベラ時間の午前3時にスタートしたため、明らかにカタールGPを一晩中観戦していた同上院議員は、「オーストラリア人にとって少々イライラする夜だった」と述べ、さらに次のように語った。

「誰に聞いたらいいのかわからないが、ここでは交通とクルマの問題を扱っている。では、マクラーレンはオスカー・ピアストリに対して偏見を持っており、それが彼の世界選手権喪失につながっていると思うだろうか?」

 質問を受けた大臣は回答を拒んだが、会場は笑いに包まれ、別の大臣が「彼は今年、間違いなく不当な判断をされたと思う」と述べたことからその後問題は解決し、委員会は議題の論点についての話し合いに戻ったのだった……。

■ロサイル・インターナショナル・サーキットの改修案
(c)XPB Images
 カタールGPの退屈なレースは、ロサイル・インターナショナル・サーキットでF1マシンが追い越しをするのがいかに難しいかを浮き彫りにしたが、それは2021年にレースが初めて開催されて以来明らかだったことだ。カタールのコースはバイクレース用に設計されており、バイクは追い越せるがクルマは追い越せない超高速コーナーと低速コーナーが連続して続くため、ドライバー、クルマ、タイヤにとって非常に厳しい。そのため、一部のドライバーはコースレイアウトの変更を求めている。

 提案されているアイデアのひとつは、ターン1をバーレーンのラップ開始時にあるものと同じようなタイトなコーナーにし、現在よりもはるかに長いブレーキングエリアを作るというものだ。サーキットが何もない場所に建設されているため、スペースに問題はなく、最初のコーナーを現在のコーナーよりも深くし、鋭く右に曲げて新しいデザインを現在のサーキットにつなげることが提案されている。そうなると、二輪レースのために現在のターン1をそのまま維持しながら、ランオフエリアを若干拡張する必要が出てくる。

 しかし、来年のマシンはまったく異なるものとなる。F1では、オーバーテイクはマシン間のエネルギー管理が異なる場合、つまりストレートの半ばで行われると予想されていることを考慮し、FIAは2026年のロサイルは現状のままにして、来年のレースが以前のレースと同じくらいアクションが少ない場合には、対応を取り変更を求めることになるようだ。

■ホンダとタッグを組んだアストンマーティンのシェイクダウン
(c)XPB Images
 アストンマーティンは、ホンダのエンジンを搭載し、ブランド名を伏せた来年のAMR26を、1月26日から30日まで開催されるバルセロナでのプライベートテストに送り込むことをすでに発表している。カタロニア・サーキットは、この新マシンによる一斉シェイクダウンのために5日間確保されており、各チームはそのうち3日間のみ走行することが許される。

 同時に、AMR26の公式発表は、バーレーンでの最初の公式公開テスト開始のわずか2日前である、2月9日に行われることが公表された。アストンマーティンが、タイトルスポンサーであるアラムコへ敬意を表し、チームにとってシルバーストンとバーレーン国際サーキットの間の便利な中継地となるサウジアラビアで新車を発表することは、驚くには当たらないだろう。

 アラムコによるローレンス・ストロールのチームへの貢献は、財務的な観点からだけでなく、来年初めからアストンマーティンのマシンを動かすホンダのエンジンに燃料とオイルを供給することになるという点でも極めて重要だ。グリーン燃料のリーディングカンパニーであるアラムコは、2026年からアストンマーティンとホンダにとって素晴らしいパートナーになる可能性がある。新しいテクニカルレギュレーションの下では、燃料がパフォーマンスの差別化要因になると考えられているためだ。

(Translation: AKARAG)

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