元F1ドライバーのステファン・ヨハンソン、現役時代から取り組む絵画をメキシコで展示。点描画法でF1マシンを描く
元F1ドライバーで、かつてフェラーリやマクラーレンに所属したステファン・ヨハンソンは、F1第20戦メキシコシティGPで大忙しの週末を過ごした。イベントのプロモーターがヨハンソンに絵画のサンプルを飾るよう依頼したことから、彼はフェラーリのホスピタリティ部門の隣の、パドック最大のエンターテインメントエリアの近くの壁面に作品を展示したのだ。
1983年後半、ヨハンソンはホンダがスピリット・レーシングにグランプリレース進出の資金を提供した際に、初のホンダF1ターボエンジンをドライブしたが、F1でレースをしながらも絵画への情熱を育み、過去40年間にわたって多くの時間を絵画に捧げ、素晴らしい成功を収めてきた。

メキシコで、ヨハンソンは次のように説明した。
「フェラーリでの2年目のシーズンだった1986年に本格的に絵画を始めたが、得意な技法はなかった。私はただ感じたままに絵を描き、技術を磨き続けたが、周りの人たちからは、ドライバーとしての経験に関連したもの、スピードとパワーを反映するものをやるべきだと言われ続けた」
ヨハンソンが、現在熱中している点描画法に出会ったのは、ある場所に座っていたときだった。19世紀最後の15年間にフランスの画家ジョルジュ・スーラとポール・シニャックが先駆けとなって、印象派が発展した。それは、パターンの上に小さくはっきりとした色の点をつけてイメージを形づくるものだ。ヨハンソンによると、「時間をつぶすために航空会社の雑誌を読んでいたら、点描法に関する特集を見つけた。気に入ったので試してみようと思い、その結果をパドックに展示した」ということだ。

アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスの壁面には、ヨハンソンの作品の小さな複製画8枚が『ザ・フロー・ステーション』と題して飾られたが、その背景には拡大されたマックス・フェルスタッペンのレッドブルの描写があった。また、フェルスタッペンがマシンに乗っている様子を描いた原画が、土曜日の朝にプレスルームの入り口に展示された。
ヨハンソンは点描画法での作品について、次のように説明した。
「この技法を使うと、自分がよく知る大好きな題材を描くことができ、F1マシンの流れ、スピード、パワーを実際に表現できる。この技法を発見できたことをとてもうれしく思っており、今も改良を続けている」