2025.11.04

2026年のF1シートを逃したドゥーハン、FIA F2首位のフォルナローリらは日本でのレース参戦を模索か


2025年F1第20戦メキシコシティGP ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ リザーブドライバー)
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 2026年のF1ドライバーのラインアップがほぼ決まり、用意された22のシートから漏れたドライバーたちは、近い将来の準備にすでに懸命に取り組んでいる。

 フルタイムのドライバーを目指している若手ドライバーにとって事態を複雑にしているのは、NTTインディカー・シリーズに参戦するA.J.フォイト・エンタープライゼスとデイル・コイン・レーシングだけが来年のインディカーシーズンのラインアップをまだ確定させていないことだ。しかし、デイル・コインは2026年もロマン・グロージャンをふたたび起用する可能性が高い。

 これは、全日本スーパーフォーミュラ選手権が、F1から脱落したドライバーや、FIA F2で十分な実績を積んでステップアップするドライバーにとって最も興味深いシングルシーターのレースになっているということだ。アルピーヌのリザーブドライバーを務めるジャック・ドゥーハンが、伝説のライダーである父ミックとともに、先週末にモビリティリゾートもてぎでスーパーGT最終戦を観戦していたのも、驚きではない。

 オーストラリア出身のふたりは日本に滞在している。今年末にアルピーヌとの契約が切れることになっている若手ドライバーのジャックのために、来年の全日本スーパーフォーミュラ選手権のシートを見つけるためだ。アルピーヌでは、フランコ・コラピントが2026年のピエール・ガスリーのチームメイトとしてほぼ確定しており、またエストニア出身のポール・アーロンがテスト兼リザーブドライバーとして残留し、来シーズンのFP1セッション4回に参加する予定だ。

ジャック・ドゥーハン&ミック・ドゥーハン(アルピーヌ)
2025年F1第6戦マイアミGP ジャック・ドゥーハン&ミック・ドゥーハン(アルピーヌ)

 なお、スーパーフォーミュラに参戦する機会を探しているのはドゥーハンだけではない。現在F2のランキング首位に立っているレオナルド・フォルナローリも、いくつかの参戦チームと交渉中だ。現在、イタリアの新星であるフォルナローリのマネジメントは、角田裕毅のキャリアも担当しているディエゴ・メンチャカが行っている。フォルナローリの主な目標は、F1チームのテスト兼リザーブドライバーになることだが、常に鋭い感覚を保ち、レースに備えられるようレースを続けたいとも考えている。

レオナルド・フォルナローリ(インビクタ・レーシング)
2025年FIA F2第11戦モンツァ スプリントレース 優勝したレオナルド・フォルナローリ(インビクタ・レーシング)

 2026年のカレンダーでは、F1とスーパーフォーミュラの日程重複は4回だ。スーパーフォーミュラに出場するドライバーは、カナダ、ベルギー、シンガポール、ラスベガスの4戦ではリザーブドライバーとしての活動ができないが、他の20のグランプリには参加できる。そのためF1チームは、リザーブドライバーがスーパーフォーミュラのレースに参加することを容認している。チームは上記4レースでエンジンサプライヤーの公式リザーブドライバーに頼ったり、独自のバックアッププランを用意したりして、レースドライバーのひとりが突然欠場する可能性に備えることができるからだ。

 オランダ出身のリチャード・フェルシュホーも、日本のシリーズに注目しているF2ドライバーのひとりだ。彼がこのカテゴリーで記録破りの6年目を迎える可能性は低い。そのため、来年スーパーフォーミュラには日本人以外のドライバーが流入する可能性がある。それは選手権の競争力と露出にとってはよいことづくめだろう。



(Text : GrandPrix.com / Translation:AKARAG)

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